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海外ニュース:新生血管標的破壊剤 EndoTAG(TM)-1 プリント メール
作者 Editor   
2009/01/20 Tuesday 01:20:41 JST

■進行性膵がん患者を対象とした新生血管標的破壊剤 EndoTAGTM-1のフェーズ2臨床試験

 

 進行性すい臓がん患者を対象とした新生血管標的破壊剤 EndoTAGTM-1のフェーズ2臨床試験は、良好な12か月生存率を示したとMediGene社が報告しました。200例を含むフェーズ2臨床試験においてEndoTAG群には有意に生存率の延長がみられました。

 

 2008年916日、ミュンヘンにおいてMediGene AG社は、「EndoTAG(TM)-1」に関する新しい臨床データを発表しました。200人のすい臓がん患者を対象としたフェーズ2臨床試験において、ゲムシタビンとEndoTAGの併用療法を受けた患者は、ゲムシタビン単独のグループと比較して、良好な生存率を示しました。このデータは、ストックホルム、スエーデンにて開催されたEuropean Society of Medical OncologyESMO)のLate Breaking Sessionにおいて発表されました。

 

 



■膵臓がん:

 米国、日本、さらに欧州の5大国において、9万人以上が罹患し、同数が死亡すると報告されているすい臓がんは、がん死因の第4位を占めています。新しく診断された患者の20%以下が外科的切除の対象となり、平均生存期間は僅か6か月から7か月です。

  統計では12か月後に生存している患者は平均19%、5年生存はわずか4%です。その結果、すい臓がんは最も医療ニーズの高い疾患とされています。現段階ですい臓がんの治療に通常使われる薬剤はゲムシタビンです。

 ■EndoTAGの抗がん作用

 EndoTAGは、腫瘍に血液を送る新生血管の上皮細胞を標的とし破壊します。EndoTAGは正荷電脂質複合体(LipidComplex)で、負荷電細胞に覆われている新生血管に選択的に付着します。付着後、脂質複合体は細胞毒性作用をもつパクリタクセル(Paclitaxel)をリリースし、血管を破壊し、腫瘍細胞への栄養を遮断します。MediGene社によると、EndoTAGによる上皮細胞の標的破壊作用には、多くの抗がん剤にみられる耐性の問題が生じることはないと考えられています。

 パクリタクセル(Paclitaxel)は、すい臓がんに対しては、有効ではないことが知られています。従って、すい臓がんはEndoTAGの作用機序を試験するのに最も適しています。もし、腫瘍がこの治療に反応した場合、その効果はEndoTAGの新生血管破壊特性によるものであり、単に抗悪性腫瘍薬を運ぶだけではないことが証明されます。しかし、乳がんのようにパクリタクセルに反応するがんにおいては、腫瘍細胞内におけるパクリタクセルの集積により、さらなる直接的な効果が得られると期待されています。

■臨床試験デザインとエンドポイント:

 切除不能局所進行膵臓がんあるいは転移性膵臓がん患者を対象とし、ゲムシタビン+EndoTAG併用療法の安全性、有効性、用法、用量を確認します。患者は次なる4つのグループに無作為に分けられ、その内3つのグループはEndoTAGをLow(11mg/m2)、 Medium(22mg/m2)、High(44 mg/m2)と異なるドースで、週2回、7週間投与されます。それとゲムシタビンの点滴注射をを週1回うけます。Controlのグループはゲムシタビンによる治療を週1回受けます。

■試験結果:

 ランダム化されたフェーズ2臨床試験において、200人の患者は、ゲムシタビン単独のControlArmグループとゲムシタビン+EndoTAGの併用療法のTreatment Armグループに分けられました。Treatment Armでは3種類のドースレベルがテストされました。
 

【12か月生存率(用法1)】

ゲムシタビン単独                                  17%

ゲムシタビン+EndoTAG(Low dose)   22%

ゲムシタビン+EndoTAG(Medium dose)           36%

ゲムシタビン+EndoTAG(High dose)    33%


 併用療法グループに後から参加した半数の患者に対しては、EndoTAGの投与回数を増やし、投与期間が延長された用法が使われました。そのグループの生存率はControlに比較してさらに良好な成績を示しました。

【12か月生存率(用法2)】

ゲムシタビン単独                                  17%

ゲムシタビン+EndoTAG(Low dose)   25%

ゲムシタビン+EndoTAG(Medium dose)           52%

ゲムシタビン+EndoTAG(High dose)    40%

 
■今後の展開:

 102人の患者を含む臨床試験の第2ステージでは、もしEndoTAGに膵臓がんが反応していると判断された場合、患者はEndoTAGを継続する機会が与えられました。また、Control Armの患者は、他の薬剤を含む治療方法を選択する機会が与えられました。すでに12か月生存率および平均生存期間は報告されていますが、最終分析結果は、腫瘍反応、患者QOLのデータを含む予定です。

 
■参考資料:

MediGene Press Release:

http://www.medigene.de/englisch/pressemitteilungen.php?ID=2599

 

最終更新日 ( 2009/04/09 Thursday 08:42:37 JST )
 
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