ドラッグラグ解消への道 - 国際共同治験

 
ドラッグ・ラグの解消策として製薬企業が自ら取り組むべき課題としているのが「国際共同治験」です。また、国内の治験着手時期を早めることも最重要視されています。しかし、欧米で進行膵臓がん患者を対象とした第三相試験が国際共同治験としてすすめられているなか、日本の膵がん患者はいまだに参加できないでいます。期待される新薬の第三相試験に参加できずに乗り遅れるということは、我が国の膵がん患者は、10年前にゲムシタビン(ジェムザール®)が承認されたときと変わらないドラッグラグにこれからも苦しむことを意味します。ゲムシタビンはFDA承認に遅れること4年目にやっと我が国で承認されました。エルロチニブ(タルセバ®)はFDA承認後すでに4年が経過しますがいまだに承認されていません。欧米の臨床試験が終了し、FDA承認がおりてから日本で臨床試験に取り掛かるということは、10年前と変わらないドラッグラグを意味します。この10年間、ドラッグラグ問題については関係者によって様々な議論がなされ、研究論文も発表され、解決策も明示されたにもかかわらず、いまだに進行膵臓がん患者の国際共同治験が実現されていません。
 
ドラッグラグの切り札として製薬企業からも政府関係者からも最重要視された国際共同治験が、新薬の登場を心待ちにしながら一日一日を大切に生きる膵臓がん患者にとって身近な存在になる日はいつくるのでしょうか。製薬企業を始め、関係者の皆様のさらなる努力に期待します。
 
 

何故か日本では行われない進行膵臓がん対象国際共同治験(第三相試験)

Gemcitabine+ABI-007(nab-Paxlitaxel) vs  Gemcitabine 
 
Countries:                                              USA, Canada, Australia, Russia, Ukulaine
Status:                Recruiting
Estimated Enrollment:                            630
Study Start Date:                                   March 2009
Estimated Study Completion Date:       June 2012
Estimated Primary Completion Date:    February 2011 (Final data collection date for primary outcome measure)