下記のグラフ(Figure1E)では、診断時に2CMの大きさの腫瘍がある場合、約70%の確率で転移を産む能力のある癌細胞が存在し、4CMでは約100%の確率で存在するとしています。従って、このモデルでは、ほとんどの患者は診断時に転移性疾患を持っていると予測しています。手術は全体の腫瘍細胞による負担を減量し患者の生存期間を延長しますが、それだけでは完全に腫瘍を根絶できないことも示唆しています。

 

Figure 1E

 

 Figure1E

 

 このモデルは、有効な化学療法をいち早く開始することで指数関数的に増殖中のがん細胞数を減らすことができ、それが患者の生存期間延長に寄与すると推論しています。したがって、局所の腫瘍進行にのみ影響を与える手術を先行させるよりは、局所の原発および遠隔転移の進行にも影響を与える術前補助化学療法を組みわせた治療がより効果的である可能性が示唆されました。(Amikura et al、1995; Yachida et al2010)

 

  膵臓がん手術の術後補助療法に対する術前化学療法の有意性に関する議論があるなか、このデータは大きな臨床的意義のある発見といえます (Hsu et al., 2010; Katz et al., 2009)。術後に補助化学療法および放射線療法を受けた患者は、手術のみを受けた患者と比較しより長く生存することが示されています(Hsu et al., 2010)。興味深いのは、術後補助療法と比較して、術前補助療法を受けた患者はより長い生存期間と関連付けられている点です。(Artinyan et al., 2011).

 

 術前補助放射線療法の追加は、転移能をもつがん細胞の増殖を遅くし、さらに転移を防止することが期待されます。また、術後の補助放射線療法は、手術後の残存微視的ながんの根絶を促進することが期待されますが、その一方、この数理モデルのデータによると、積極的な全用量の全身化学療法が、腫瘍増殖を抑制するために必要不可欠であることを示唆しています。

 

これら数理モデルから示唆されたポイントは検証可能であることから、今後の研究に期待したいと思います。

 

(報告:眞島)

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