surivor story Scott Hirshey

FOLFIRINOXと放射線療法

2017年9月8日

 

私は2012年の8月に膵がんと診断されました。私の妻は、私の目が黄色いこと(黄疸)に気が付きました。私自身も尿が非常に暗らい色になってきたことに気づいていましたので、何かおかしい思い、すぐに医者に行きました。

 

FOLFIRINOX

 

医師は、膵臓がんと診断した時には、ステージについては教えてくれませんでした。私は治療のためにミシガン州デトロイト市にあるヘンリーフォード病院に行くことにしました。そこの腫瘍内科医、イリナ・ドブロソスカ博士は、化学療法にFOLFIRINOXを選びました。数時間かけて抗がん剤が注入された後、2日間分の抗がん剤の袋をつけて家に帰りました。毎週この化学療法を続けました。この抗がん剤を初めて投与されたとき、副作用がひどく随分と苦しみましたが、腫瘍内科の看護師が次の抗がん剤注入の前に適切な抗悪心薬を投与してくれたお陰で副作用が抑えられ、とても助かりました。このFOLFIRINOX療法を2012年の8月から10月にかけて行いました。

 

セカンドオピニオン

 

私が最初の化学療法を受けている間、家族や友人からセカンドオピニオンを受けるようにアドバイスされました。そこで私は同じデトロイト市のカルマノスがんセンターに行き、そこでフィリップ博士のセカンドオピニオンを受けました。彼はミルウォーキー州ウィスコンシン州立医科大学のダグラス・エヴァンス博士か、テキサス州ヒューストン市にあるMDアンダーソンがんセンターのマシュー・カッツ博士のセカンドオピニオンを受けたほうがよいだろうとアドバイスしてくれました。私は兄弟のゲイリーがヒューストン市から約80キロ離れたところに住んでいるのでMDアンダーソンを選びました。私は第3番目となるセカンドオピニオンを受けるためにヒューストンに飛びました。 カッツ博士は、ミシガン州で私が受けている抗がん剤の治療コースを評価してくれて、2013年1月に手術(膵頭十二指腸切除術)を予定してくれました。

 

術前の放射線化学療法

 

私は、その後でヘンリー・フォード病院の医師のところにもどりました。FOLFIRINOX療法の最初のコースが完了した後、今度は、ムンターアリュニ博士から28日間かけて放射線治療を受けました。それと同時に、朝と夜は経口剤による化学療法を続けました。2012年11月と12月、術前の非常に早い段階で放射線+化学療法を行いました。放射線治療を終えた後、私は1月に受ける手術の準備のために体の休息を許されました。

 

膵頭十二指腸切除術、その後の回復

 

2013年1月に受けた手術は非常に長い時間かかりました。また、回復期間も困難でしたが耐えられないことはありませんでした。手術の後、私は、妻とともにテキサスに1ヶ月滞在することにしました。私はこの期間、栄養チューブをつけていました。そして家にもどることになったとき、まだ栄養チューブをつけていました。栄養チューブをつけて空港のなかを通って旅することは、皆さんが想像するほど困難ではありませんでした。私はカッツ博士に医療メモを書いてくれるように頼みました。私たちは空港のセキュリティを通るときに、米国運輸保安局 (TSA)の職員にそのメモを見せました。また、私は車椅子に乗るためにポーターをあらかじめ予約しておきました。空港で車椅子を使うことで、私も妻も荷物をもって旅するのがとても楽になりました。術後の最初のCTスキャンを受けるためにMD アンダーソンのカッツ博士のもとに帰るまで、私は栄養チューブをつけていました。私は次の数年間、経過観察として3ヶ月ごとにCTスキャンをとりました。私と妻は、極力、普通の生活にもどろうと努力しました。

 

再発とFOLFIRINOX+放射線療法

 

2016年1月、MDアンダーソンのスキャンでは、肺の間の胸部の縦隔に「何か」が少し見られました。両病院の生検で膵がんが戻ってきたことが確認された。デトロイト市のディー博士は、私は遠隔転移のみられるステージIVであると言いました。術後3年での再発でした。

 

MDアンダーソン病院とヘンリー・フォード病院の医師は、化学療法と放射線療法の組み合わせが適切な治療コースであると同意しました(※1)。ヘンリーフォード病院は、定位体放射線療法(SBRT)のための「The Edge」(※2)と呼ばれる新しい放射線の機械を持っていました。私は5回連続してSBRT治療を受けました。私は放射線治療を終えた後、FOLFIRINOXを使った化学療法を何クールか受けました。 2回目もこの化学療法は耐えがたいものがありましたが、なんとか2016年7月にFOLFIRINOX治療を終えました。放射線療法と最後の化学療法以来、4~5回、CTスキャンを受けていますが、各スキャンは、膵臓がんの大きさが縮小していることを示していました。これはまさに私たち腫瘍内科医と患者が求めていた結果です。

 

私は膵臓がんと診断されて以来、PanCANのパープルストライドとパープルライトのイベントや、がんサポートコミュニティ(Cancer Support Community)(※3)のギルダスクラブで開かれる毎月の会合に参加してきました。膵臓がんサバイバーを含む他のサバイバーに会うことは大切です。私はスカイ財団のイベントにも参加しています。

 

 

編集注1:この記事に紹介されているように放射線療法が使えるのは、膵臓がんの原発に対してです。NCCN膵腺癌ガイドラインで膵臓がんの転移に対して放射線療法は推奨されていません。FOLFIIRNOXなどの化学療法が一番有効な治療法となります。2016年度版膵臓がん診療ガイドラインでも術後再発患者に対して放射線療法は推奨されていませんのでご注意ください。

 

編集注2:ここに登場する体幹部定位放射線治療(stereotactic body radiation therapy:SBRT)の装置「Edge」は米国バリアンメディカルシステムズ社製で放射線手術(Radiosurgery)とも言われています。膵臓がん、肺がん、肝臓がんのある体幹部では、患者が呼吸することでがんが動くために放射線の狙いを定めることが非常に困難で、これまでは定位的な放射線治療は不可能でした。Edgeが使うリアルタイム位置マネジメント(Real-time Position Management:RPM)は、きわめてわずかな腫瘍の動きを検知し、必要に応じて患者の位置を再調整できることから、周囲の正常な細胞や組織を避けて、腫瘍に最大限の放射線を直接照射することがリアルタイムに可能となりました。

参考資料:https://bit.ly/2G51vuB

 

編集注3:米国がんサポートコミュニティ(Cancer Support Community)には、日本支部があります。詳しくは、下記のサイトをご覧ください。
http://www.csc-japan.org/

 

 

 

(Source:Survivor Story-Let's Win Lustgarten Foundation)

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<免責事項>この医療記事は、サバイバーの経験を紹介する目的で書かれています。特定の治療法や薬の使用を推奨するものではありません。ご自身の病状については、担当医とよく話し合ってください。このウェブサイトの情報を利用して生じた結果についてPanCANJapanは一切責任を負うことができませんのでご了承ください。

 

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