Letswin Roy Vinke

膵臓がんのゲノム検査は私の命を延長

ロイ・ヴィンケ

2019年2月 12 日

•ホジキンリンパ腫治療後に診断された膵臓癌
•標準的な化学療法は無効
•ゲノムプロファイリングは突然変異を示す
•がんが免疫療法に反応する

私の名前はロイ・ヴィンケです。私は60歳で、現在22カ月目となる局所進行切除不能膵臓がんのサバイバーです。

2016年12月に、私は比較的治療可能ながんであるステージIIIのホジキンリンパ腫と診断されました。私は3回のABVD化学療法を受けました。そして、私の膵臓の近くのリンパ節の集まりを除いては完全な反応がありました。 2017年3月に、膵臓近くのリンパ節のうち2つを切除して、なぜそれらが反応しなかったのかを調べるために手術を受けました。誰もがホジキンリンパ腫にみられる抵抗性であると予想していましたが、それは二次原発がん、すなわち原発巣が未知の腺癌であることが判明しました。

数日後、腫瘍専門医から、私はステージIIIまたはIVの膵臓がんを患っていて、この疾患が私の命を奪うまでに1〜2年あるだろうと伝えられました。私は緩和的な化学療法を受けることになりました。ゲムシタビンとナブパクリタキセル(商品名アブラキサン)の併用療法から始めて、それからカペシタビン(商品名ゼローダ)と呼ばれる経口剤による化学療法に進みました。どちらもうまくいきませんでした。私は腎不全に近い重篤な副作用がでたために繰り返し入院しなければなりませんでした。

治療計画を変えるためのゲノム検査

私の家族は化学療法の選択肢をいろいろと調査し、免疫療法薬であるペンブロリズマブ(商品名キートルーダ)がミスマッチ修復不全(dMMR)と呼ばれる特定の遺伝的特徴を持つすべての腫瘍タイプに対して米国FDAで承認されたことを知りました。(編集注:日本では2018年12月に膵臓がんで承認された)

ペンブロリズマブについて問い合わせたところ、膵臓がんでは稀なので私の腫瘍に該当する遺伝子変異が見つかる可能性はないと言われ、リンチ症候群を示唆する家族歴もありませんでした。さらに、たとえ私が該当する遺伝子変異を持っていたとしても、ペンブロリズマブは私たちが住んでいるカナダでは承認されていませんでした。

それにもかかわらず、私たちは私の腫瘍のサンプルをゲノム検査のためにパンキャン本部の「Know Your Tumorサービス」に送ってほしいと主張しました。同時に、私はメリーランド州ボルチモア市にあるジョンズホプキンス大学病院のドンル博士に自分の医療記録をすべて送り、遠隔医療のセカンドオピニオンを受けることにしました。ゲノム検査の結果が出る前にセカンドオピニオンの結果が出ましたが、ゲノム検査の結果が数か月後に届いたとき、すべてが変わりました。

私の腫瘍はMSH6ミスマッチ修復欠陥と高い遺伝子変異負荷(TMB)を持っていましたが、マイクロサテライトは安定(MSI)でした。これは珍しい結果であり(通常、ミスマッチ修復欠損腫瘍はマイクロサテライト不安定性を有する)、結果としてこの状況におけるペンブロリズマブ適用の可能性はあまり確かではありません。それにもかかわらず、私と家族はその薬を使った治療に挑戦したいと決心しました。

 

ペンブロリズマブへのアクセス

私たちの次の課題はペンブロリズマブへのアクセスを確保することでした。幸い、私たちは故郷のアルバータ州カルガリー市にあるトムベーカーがんセンターの腫瘍専門医、ホセ・モンゾン博士に紹介されました。モンゾン博士は免疫療法の専門知識を持っており、この治療法を支持していました。しかし、ペンブロリズマブはカナダでは膵臓がんには承認されていないため、3週間ごとの注射1回あたり約9,000カナダドル(約100万円)の費用が最長2年間かかることになります。私たちは治療費にショックを受けましたが治療をスタートすることに決めました。

2018年1月に最初の治療を受けました。数週間後、2回目の治療の後、私のCA 19-9値は27,000以上から209に低下しました(35以下は正常値です)。これに加えて、私はいままでの気分が悪く、食事ができない、疲れ果て起き上がれない状態から、元気をとりもどし、さまざまなことがまたできるようになりました。 4回目の治療後、CT / PET検査を受けました。結果は奇跡に他なりませんでした。私の膵臓がんはほとんどなくなっていました! 膵臓がんの領域では、このような結果を誰も見たことがありません。この時点で私のCA 19-9は55にまで下がっていました。

 

治療が成功すると薬へのアクセスが容易になる

結果は非常に印象的であると判断されたため、アルバータ州は、特別なアクセスプログラムを通して私のペンブロリズマブ治療費を州が負担することに同意してくれました。今日、私のCA 19-9は38であり、私の予想生存期間は2年以上、そしておそらく長期サバイバーになるだろうと、モリソン博士とル博士の両方に言われています。2017年12月に主治医から私は次のクリスマスを楽しむことはできそうもないと示唆されたことがいまは信じられません。

2018年12月に、私たちは直接ジョン博士に会うためにジョンズホプキンス大学病院を訪れました。ペンブロリズマブは私の命を救っただけでなく、生活の質も劇的に向上させました。現在、私の目標は、多くの人がゲノム検査を受け、この遺伝子変異を持つ他のカナダ人が免疫療法にアクセスできるようにすることを奨励することです。

 

(Source:Survivor Story-Let's Win Lustgarten Foundation)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
<免責事項>この医療記事は、サバイバーの経験を紹介する目的で書かれています。特定の治療法や薬の使用を推奨するものではありません。ご自身の病状については、担当医とよく話し合ってください。このウェブサイトの情報を利用して生じた結果についてPanCANJapanは一切責任を負うことができませんのでご了承ください。

 

#アブラキサン、#ナブパクリタキセル、#CA 19-9、#化学療法、#ゲムシタビン、#ゲノム検査、#免疫療法、#キートラダ、#リンチ症候群、#ミスマッチ修復欠陥、#MSH6、#膵臓がん、#ペンブロリズマブ、#ステージIII、#ステージIV、#ゼローダ、#カペシタビン

 

topmessagedonation001

Take Action

druglag-petition

Tell us your story

すい臓がんについて知る