国内ニュース:新薬をめぐり患者会との意見交換の場を検討
審査機関PMDAの担当者が眞島理事長に表明

2019年07月06日

 新薬の承認の是非を審査する独立行政法人・医薬品医療機器総合機構(PMDA、ピーエムディーエイ)が、新たに承認した医薬品の審査結果について患者会に説明する場の設置を検討しています。7月7日、訪問したパンキャンジャパンの眞島理事長に対して担当者が明らかにしました。PMDAは5月1日に患者参画ワーキンググループ(WG)を発足させ、患者の意向を審査業務に反映させる方針を表明しています。今後、患者側からも積極的にPMDAに対して意見を表明する姿勢が求められそうです。

PMDAは日本の新薬審査の要

 PMDAは、厚生労働省所管の独立行政法人で、医薬品・医療機器の審査、医薬品の副作用の健康被害救済業、医薬品や医療機器などの安全性を確保する安全対策業務やそのための情報提供業務を行っています。膵臓がんの治療薬も審査しており、PMDAの判断が、新薬が患者に届くタイミングに大きく影響しています。
PMDAにはこれまでは患者側の意向を直接、聴く窓口がありませんでしたが、今年4月に国立がん研究センター副院長から着任した藤原康弘理事長の意向を受けて、患者参画WGを発足させた結果、この日の眞島理事長との面談につながったものです。この日は、組織運営マネジメント役・審査役の佐藤大作氏とWGの事務局である経営企画部広報課長・医療情報活用部の山本剛調査役が面談に対応しました。

 

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右からPMDA広報課長の山本剛氏、眞島理事長、PMDA組織運営マネジメント役の佐藤大作氏、小崎理事


患者の声を新薬開発に反映する動きが加速

 佐藤氏や山本氏に対して、眞島理事長は膵臓がんに治療に承認された医薬品が日本国内では極めて少ないこと。米国では医師と保険会社との合意があれば、適応外(off-label)の医薬品を使用することができることなどを説明。さらに6月から保険償還が認められたがん遺伝子パネル検査が膵臓がんを含む多くの固形がんでは、保険償還の対象が「標準治療を終えた患者に限定される」ことが、膵臓がんの治療の実態にはマッチしていないことなどを訴えました。
また、1つのタイプのがんに複数の臨床試験を実施するバスケット型試験を日本で実施できるか、米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO、2019年6月)で報告されたBRCA遺伝子変異陽性膵臓がんに対して有望な治療薬が登場したことなどを具体的な薬剤名を挙げて意見交換を行いました。
 これらの要望に対して、佐藤氏は「製薬会社の申し出を審査することがPMDAの役割であるが、製薬会社が新しい提案ができる環境整備をできる限り早く進めていきたい」と応じました。 
同時に、世界保健機関(WHO)とユネスコが設置している国際医学団体協議会(CIOMS)では、患者さんが新薬開発に参画する国際ガイドライン作りを始めており、日本からもそのワーキンググループに参加していることに言及し、「審査する側と患者さんの双方で理解を深めることの必要性は以前から認識してきました。新薬の登場に伴い、どのような観点で審査を行ったかなどを患者会に説明するセミナーを設けることを検討していきたい」と語りました。
 眞島理事長は、PMDAが患者の声に積極的に耳を傾ける方針を表明したことを歓迎しつつ、「現在は新薬の開発はいろいろな転換期にある。双方が密に連絡をとって、患者に一刻も早く、多様な選択肢を用意する努力を続けていきたい」と総括し、この日の面談を終えました。

 

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