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海外ニュース:急性膵炎後の膵臓がん発症率は高くなる(コホート研究)

急性膵炎後の膵臓がん発症率は高くなる(コホート研究)

 ~急性膵炎再発数の増加または慢性膵炎は、膵臓がん発症リスク増加と関連する~

著者:Sadr-Azodi, Oskarsson, Discacciati, et al.

2018年10月12日

背景:

急性膵炎は膵臓がんにリンクされていますが、この関連付けの方向は完全に詳述されていません。この研究ではコホート研究のデータを使用し急性膵炎と膵臓がんの関連性を調べました。

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海外ニュース:新たに発症した糖尿病は膵臓がんの早期徴候

Diabetus PDAC blood checkup

海外ニュース:新たに発症した糖尿病は膵臓がんの早期徴候

著者:カーラ・マルティネス

 2018年6月18日

アメリカ国立がん研究所誌(Journal of the National Cancer Institute:JNCI)に本日発表された研究は、アフリカ系とヒスパニック系アメリカ人の50歳以上の男女の糖尿病が、世界で最も厳しいがんである膵臓がんの早期徴候である可能性を発見しました。

JNC誌に発表されたI調査では、20年以上にわたって50,000人近くの個人を追跡し、糖尿病を発症した50歳以上の人は、糖尿病を発症しなかった人と比較して膵臓がんを発症する可能性が2倍以上でした。また、糖尿病の人は、長年の糖尿病の人と比較して、糖尿病の診断から3年以内に膵臓がんの診断を受ける可能性が2.3倍高くなりました。この発見は、新たに発症した糖尿病が膵臓腫瘍の初期症状とみなされる可能性があるという他の研究で指摘された観察結果を裏付けています。また、この発表は、これらの少数民族で特に糖尿病と膵臓がんの相関を調査する最初の研究です。

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AACRニュース: NRG1融合遺伝子を有する膵臓癌に抗HER2/3抗体薬MCLA-128が臨床効果を示す

AACR NCI EORTC conference

AACRニュース: NRG1融合遺伝子を有する膵臓癌に抗HER2/3抗体薬MCLA-128が臨床効果を示す

著者:アリソン・シュラム

メモリアルスローンケタリングがんセンター

2019年10月27日

概要:NRG1融合遺伝子変異陽性癌における抗HER2 / 3二重特異性の抗体療法であるMCLA-128の臨床的証明

背景:NRG1(neureglin1)融合遺伝子は、膵臓がんおよび肺腺がんを含む様々な固形がんの発がん性ドライバーです。 NRG1融合遺伝子タンパク質はHER3に結合し、HER2 / HER3ヘテロ二量体化、下流のシグナル伝達の増加、および腫瘍成長をもたらします。

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PanCANマイトラ先生が選らぶ膵癌治療を変えた試験:その2 NAPOLI試験(オニバイド)

 Dr Aniban Maitra PanCAN Small

PanCANマイトラ先生が選らぶ膵癌治療を変えた試験:その2 NAPOLI試験(オニバイド 本邦未承認

2020年1月3日

過去20年間、膵臓がん患者を対象として35の薬剤の組み合わせた39の第三相試験が世界で行われました。その結果、膵臓がん治療を大きく変えた試験があります。ここではその膵臓がんの治療を変えた重要な試験を紹介します。それがNAPOLI試験です。それまでは一次治療の試験が複数行われてきましたが、これは膵臓がんで初めて2次治療を生み出した試験です。

2015年10月に米国食品医薬品局(FDA)により膵臓がんの治療で承認されたのが「リポソームイリノテカン(商品名オニバイド Onivyde・本邦未承認)」です。これは、5-フルオロウラシルおよびロイコボリン(5-FU / LV)との併用療法として、以前にゲムシタビンをベースとした治療をうけた転移性膵腺がん(mPDAC)の患者の二次治療として承認されました。

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PanCANマイトラ先生が選らぶ膵癌治療を変えた試験:その1 POLO試験(リムパーザ)

 Dr Aniban Maitra PanCAN Small

PanCANマイトラ先生が選らぶ膵癌治療を変えた試験:その1 POLO試験(リムパーザ 本邦未承認)

 

2020年1月2日

 

第III 相POLO臨床試験中間解析の結果、転移性膵臓がんと診断されBRCA1またはBRCA2の生殖細胞変異を有する患者は、オラパリブを用いた維持療法により、2年の時点で疾患の進行までの期間と進行のない患者の割合が倍増したと発表しました。

 

シカゴ大学のヘディー・キンドラー博士は、POLO試験によるオラパリブの維持療法は、無増悪生存期間(PFS)において統計的に有意で臨床的に意味のある47%の改善をもたらしたと発表しました。プラチナベースの化学療法に対する安定または応答性をみせた後にオラパリブによる維持療法を受けた患者の無増悪生存期間の中央値は、プラセボ群の3.8カ月と比較して7.4カ月と倍増しました(ハザード比[HR] = 0.53; P = .0038)。この結果は、The New England Journal of Medicine誌にも同時に発表されました。PARP阻害剤は、乳がん卵巣がん症候群(HBOC)としても知られているBRCA変異を有する乳がん、卵巣がんの患者の治療において、2013年に米国食品医薬品局(FDA)によって承認され世界で使用されています。

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NCCN:米NCCNガイドライン改訂にみる膵臓がん治療の進歩

米国NCCNガイドライン改訂にみる膵臓がん治療の進歩

~NCCNガイドライン(膵臓がん診療ガイドライン策定委員会)委員長が明らかにするゲノム医療、補助化学療法推奨の背景~

2019年5月

膵臓がんの治療成績は、生殖細胞系と体細胞の両方の分子プロファイリング(がん遺伝子パネル検査)の精緻化、および補助化学療法で見られる有益な効果により、それほど落胆しなくてもよくなってきています。膵臓腺がんのNCCNガイドラインはこれらの進歩を反映し、臨床医には膵臓がんのすべての患者の「生殖細胞系列遺伝子検査(Germline Test)」を検討し、転移性膵臓がん患者には「がん遺伝子パネル検査」を行い、がん細胞の遺伝子解析をするよう推奨しています。ガイドラインはさらに、臨床医が、忍容性のある患者に対して、mFOLFIRINOX(ロイコボリン/ 5-FU /イリノテカン/オキサリプラチン)による補助療法を検討することも推奨しています。

これらの最新情報を発表したのは、NCCNガイドライン委員長であるマーガレット・A・テンペロ医学博士。テンペロ博士は、カリフォルニア大学サンフランシスコ総合病院(UCSF)ヘレン・ディラー家族総合がんセンター、およびUCSF膵臓センター所長です。

写真1NCCN Tempero1

(編集注:テンペロ博士は、米パンキャン本部科学諮問委員会委員を長年務めており、NCCN膵腺癌策定委員会委員長を20年間務めています。今年7月に開催された第50回日本膵臓学会大会において、プレナリースピーカーとしてテンペロ博士は招聘され、日本の膵癌診療ガイドラインも3年に1度ではなく適宜改訂される必要があるとコメントされました。)

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ASCO:ゲノム医療は膵臓がん患者の全生存期間を2倍に延長

ASCO:ゲノム医療は膵臓がん患者の全生存期間を2倍に延長

~パンキャンアメリカ本部で進行中のノウ・ユア・チューマ(Know Your Tumor)プロジェクトで明らかに~

2019年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)では、米ジョージタウン大学のマイケルピシュベイン博士(Michael J.Pishvaian)とパンキャン本部 科学研究部門のトップのリン・マトリジアン博士(PanCAN Lynn M.Matrisian)ら、パンキャン本部が進めるノウ・ユア・テューマ (Know Your Tumour:KYT)プロジェクトを介した共同研究により、ゲノム医療は膵臓がん患者の全生存期間を2倍に延長したことが発表され大きな話題となりました。ノウ・ユア・テューマプロジェクトは、患者から腫瘍を提供してもらいゲノム解析ののち、各人の最適な治療法につなぐ、主要な医療施設と提携しNPOが主体で行う全米での初めての試みで、「がん遺伝子パネル検査」で明らかになった遺伝子変異にマッチした治療薬を投与された患者は、遺伝子変異にマッチした治療を受けなかった患者、また標準治療を受けた患者に比べ、全生存期間(OS)と、無増悪生存期間(PFS)が 2倍と有意に改善したことが明らかになりました(OS:1.81年vs0.73年、p=0.000193)(PFS: 10.49カ月vs 4.53カ月、p=0.0122)。

この研究成果をもとに米国の膵臓がん診療ガイドライン(NCCN Guideline)は改訂され、新たに転移性膵臓がん患者には診断時に「がん遺伝子パネル検査」と「生殖細胞系遺伝子検査(Germline Test)」を実施し、最適な治療を選択できるよう推奨しました。

KYT Matched therapy

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