PC (Pancreatic Cancer)

CTスキャン(CT)

Computed Tomography

ct machineCTスキャンとは
1970年代より、CTスキャン(CT=Comuputed Tomography)は身体の3次元再構成像を作成するために使われてきています。CTは身体の痛みを伴わず、迅速にできる非侵襲的画像検査方法によって、医師がすい臓がんといったがんの診断をすみやかにできるようになりました。X線を用いるCTスキャナーは身体の内側を複数の横断像で撮影し、コンピューターがそれを再構成します。作成された画像は、モニター表示や印刷で出力されます。

 

なぜCTスキャンを使うのか
骨だけを写すX線写真と異なり、CT画像は軟部組織や血管、骨を示すこともできます。CTスキャンに計上妙性造影剤を用いると、すい臓の小さな腫瘍やがんの広がりがより明瞭にわかります。


スパイラルCTとは

現在のCT機器の多くはスパイラルCTです。スパイラルCTでは、X線のビームがテーブルにのっている患者の周りをゆっくりらせん状に回転しながら移動します。スパイラルCTでは、これまでのCTよりよりはやく断面図を撮影することができます。ct image

 

 

<このがん情報は米国PanCANで作成されています。日本の状況と異なる点もあります。それらについては担当医にご相談下さい。PanCANJapanの責任で翻訳、提供しています。無断転載禁止。>

 

 

腫瘍マーカー(CA19-9)


がん細胞は健康な人には存在しない特 殊な蛋白をもっている場合があり、腫瘍マーカーとは、この特異性のある蛋白を調べる血液検査のことです。治療経過を観察するための有効な手段として利用されていますが、他の要因によって陽性になることもあり、また、がん細胞がある程度の大きさになるまで陽性を示さないため検査結果の判断には注意が必要で す。膵臓がんの経過観察に使われる腫瘍マーカーには、CA19-9、DUPAN-2、CEAなどがあります。

CA19-9

 膵臓がん患者の血液中で上昇する腫瘍と関連のある糖鎖抗原(CA19-9)の量を測定する血液検査です。この抗原は、膵臓のがん細胞によって大量に産生され る異物で、膵臓がん患者の血清に増加が認められるため、他の腫瘍マーカーとともに膵臓がんの診断や治療のモニターとして利用されます。基準値は37.0以 下(U/ml)ですが、80%以上の膵臓がん患者で陽性となります。

治療中の効果判定

 CA19-9 検査は、膵臓がんの化学療法・放射線療法の効果判定に使われます。化学療法が有効な場合、CA19-9の血中値が減少することが認められるため、この検査 を用いて膵臓がんは進行性なのか(PD)、それとも安定しているのか(SD)評価します。効果判定の結果によっては、医師は抗がん剤の組合せを変更した り、あるいは追加検査を要請します。

治療後の再発・転移診断

 膵臓がんの再発・転移を確認するために画像診断が必要か否か判断するためにCA19-9検査が使われます。

 

関連リンク:

腫瘍マーカー(三菱化学メディエンス)

超音波内視鏡検査(EUS)

超音波内視鏡検査(EUS)

 

 超音波内視鏡検査(EUS: Endoscopic Ultrasound)は通常、外来患者に院内の内視鏡設備か外来手術設備で行われる検査で、超音波と内視鏡を組み合わせたツールを用いて行われます。

 

 麻酔薬による強い鎮静状態のもとで、先に小さな超音波のプローブがついた細く軽い管が、口から胃、十二指腸と呼ばれる小腸の先端部まで挿入されます。すい臓とその周辺の詳細な超音波画像が描写されることから、すい臓内の腫瘍の位置、大きさ、また、周辺の血管やその他の臓器にも広がっていないかを確かめることができます。

 

 EUSでは、リアルタイムに超音波画像を見ながら疑いのある腫瘍に針を挿入し、吸引による細胞診(EUS-FNA:EUS guided Fine Needle Aspiration)を行うことができます。FNAで得られた細胞のサンプルは、病理医によってがん性であるか検査されます。

内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)


ercp-ny

内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP: Endoscopic Retrograde Cholangiopancreatography イーアールシーピー)は、通常は病院の内視鏡検査設備の中、もしくは外科手術センターで行われます。超音波内視鏡と呼ばれる特別に細く軽いチューブが口から入り、下がって胃、小腸の最初の部分(十二指腸乳頭部)に到達するまで挿入されます。

 その内視鏡を通ってカテーテルと呼ばれる小さなチューブが胆管、膵管の中に挿入されます。造影剤はこの管を通って挿入され、X線写真が撮影されます。これらの画像は、腫瘍や他の要因で、管が狭まったり詰まったりしていないかを示してくれます。また、がんの疑いのある病変について、内視鏡から主膵管に挿入されるカテーテルを通して、膵液が採取され細胞診が行われることもあります。

 また、ERCPは、がんによって胆管が詰まり、黄疸を起きた状況で用いられる治療方法でもあります。ERCPにより、閉塞した管の中にステントが挿入され、詰まった管を流れるようにします。これは、外科的手術よりは侵襲的でないため閉塞から起こった黄疸を治療する際に好まれる手法です。

 ERCP Image 1Image courtesy of Shawn Mallery, MD & Minnesota Pancreas and Liver Center
およそ5〜7%の患者が、ERCPの合併症として、膵炎(すい臓の炎症)を経験します。普通、膵炎は軽いものですが、重篤な膵炎が起こることもあります。内視鏡を引き剥がすときや麻酔の反応として起こる消化管出血や感染症がごくまれな合併症です。ERCP後の観察のために入院が認められています。

 

<このがん情報は米国PanCANで作成されていますので、日本の状況と多少異なる点もあります。それらについては担当医にご相談下さい。PanCANJapanの責任で翻訳、提供しています。無断転載禁止>

治療方法(Treatment)



treatmentすい臓がんは種類そして進行度によってその治療方法が異なります。日本膵臓学会より「膵癌診療ガイドライン」が発表されていますので参照ください。一般的に は、外科療法、放射線療法、化学療法、緩和ケアなどの中から適切な治療を選択します。免疫療法(生物学的療法)や補完・統合医療もあります。すい臓がんの位置、広がりによっては複数の治療 を受ける人もいます。外科手術による切除と術前後の放射線療法、そして化学療法を受ける場合もありますし、抗癌剤による全身化学療法と放射線療法の組み合 わせを受ける人もいます。また、未承認薬も含め抗がん剤の臨床試験も行われています。詳しくは<臨床試験について>の項を参照ください。

すい臓がんと診断された場合、「がん治療の専門医のいる病院」において治療を受けることが重要です。特に膵臓がんの外科療法は大変難しく、経験豊かな外科医 に執刀もらいましょう。一般的にはすい臓がんの症例数の多い医療施設のほうが医療チーム全体もすい臓がんについて深い知識と経験を持ち合わせており、患者 にとり治療選択肢も広がることから望ましいことです。お近くのがん拠点病院については、<がん拠点病院のリスト>を参照してください。

パンキャンジャパンはインターネットのほか、書籍『膵臓がんの概観』も出版しております。さらに詳しくお調べになりたい方は、こちらもご検討ください。

外科療法(Surgery)

化学療法(Chemotherapy)

副作用(SideEffects)

放射線療法(Radiation Therapy)

臨床試験(Clinical Trials)

緩和医療(PalliativeCare) 

外科療法(Surgery)

外科療法

 

腫瘍(しゅよう)を切除する手術は、すべての種類のすい臓がんを長期的に抑制するために最も有効な手段とされています。通常、すい臓がんが局所的で転移がみられず、主要な血管を浸潤していない場合は、手術によって切除可能とされています。実際にすい臓がんと診断された症例の15%は切除可能といわれています。

 

熟練した外科医が執刀することにより、副作用を最小限にとどめることができます。従って、すい臓がんの外科症例数の多い病院の医師に診てもらうことが重要です。複雑な手術でありながらも副作用の発生率も少なく、生存率も良好という調査結果がでています。調査では年間16症例以上の膵頭十二指腸切除術(PD)、全胃幽門輪温存膵臓十二指腸切除術(PPPD)を執刀する外科医、病院が好ましいといわれています。すい臓がんの症例数が多い専門病院で専門医による治療を受けることが大切です。すい臓がんの外科手術の年間症例数、治療成績について問い合わせてみましょう。

 


 

 <このがん情報は米国PanCANで作成されていますので、日本の状況と多少異なる点もあります。それらについては担当医にご相談下さい。PanCANJapanの責任で翻訳、提供しています。無断転載禁止>

 

 

 

 

化学療法(Chemotherapy)

■化学療法

 

 化学療法につかわれる薬剤は、がん細胞分裂を阻止することによりがん細胞を破壊します。抗がん剤は投与後、全身をめぐってがん細胞を攻撃する全身療法です。抗がん剤はからだ中に転移した癌に対処することができるます。化学療法は単独投与される場合もありますし、あるいは外科手術や放射線治療と併用される場合もあります。 化学療法でつかわれる薬剤(抗がん剤)は、静脈注射される場合もありますし、または錠剤で与えられることをもあります。最近では、外来で化学療法を受けられる病院・クリニックが増えてきています。治療に必要な時間は化学療法の種類にもよります。また、患者のからだの基礎能力によっては慎重に化学療法をすすめる必要から入院する必要があるかもしれません。

 

 膵臓がんの治療のために厚生労働省が認可している薬にゲムシタビン/ジェムザール(Gemcitabine /Gemzar.) があります。米国食品医薬品局(FDA) は膵臓がんの薬物治療用に3つの薬剤を承認しています。

 

   フルオロウラシル商品名, 5-FU) (fluorouracil/5-FU)

 

   ジェムシタビン(商品名,ジェムザール)(gemcitabine /Gemzar)

 

   エルロチニブ(商品名,タルセバ) (erlotinib /Tarceva.)

 

 

  米国では上記以外の抗がん剤の併用療法も随時臨床試験されています。詳しくは米国臨床試験センター をご覧ください。日本ではゲムシタビンとTS-1の併用療法の臨床試験が行われています。また、ゲムシタビンとの併用療法で有意義な生存期間延長が認められたため米国FDAが2005年11月に認可した分子標的剤エルロチニブ(タルセバ)は、経口剤で患者の負担も少ないことから日本における早期承認が望まれます。

 

 抗がん剤は、投与後血液中に入り、全身をめぐって体内のがん細胞を攻撃し、破壊します。どこにがん細胞があっても、それを壊滅させる力を持っているので、全身的な効果があります。がんは全身病と呼ばれるように、早期にはある部位に限定している局所の病巣が、次第に全身に拡がって(転移)、全身的な病気になります。主ながんの治療法のうち、外科療法と放射線療法は局所的ながんの治療には強力なのですが、放射線を全身に照射することは、副作用が強すぎて不可能ですし、全身に散らばったがん細胞すべてを、手術でとり出すことはできません。化学療法は全身くまなく治療できる点でより適した治療法といえます。

 

 

 参考資料:

 

■米国の抗がん剤治療: NCCN膵腺癌ガイドライン2009から抜粋

NCCN PDCA guideline panel member: Pancreatic Cancer Action Network, Michelle Duff, PhD

 

・ゲムシタビン1000mg/m2 の30分注入を週1回3週間、28日サイクルで継続するレジメンは、転移性疾患の標準的なファーストライン化学療法と認められる(カテゴリー1)。
・固定用量注入法 (FDR)ゲムシタビン(10mg/m2/minute)は、標準のゲムシタビンの30分注入法の代替として考慮してもよい(カテゴリー2B)。
・ゲムシタビン多剤併用療法は、身体状態が良好な患者に対して無増悪期間の延長もしくは生存率(全生存率あるいは1年生存率)の向上に好ましい影響が認められた、または好ましい影響が認められる可能性がある。
▶ゲムシタビン+エルロチニブ1
▶ゲムシタビン+シスプラチン2
▶ゲムシタビン+フッ化ピリミジン2,3
・ゲムシタビン治療を受けていない患者のセカンドライン治療には、ゲムシタビンを加えることができる。他の選択肢としては、カペシタビン4(1000mg/m21日2回経口、第1日ー第14日、21日サイクル)またはFOLFOX5(フルオロウラシル・フォリン酸・オキサリプラチンの3剤併用療法)またはCapeOx6(カペシタビン+オキサリプラチンの2剤併用療法) がある(すべてカテゴリー2B)。

 

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