Lynparza tablets

(祝)オラパリブ(商品名リムパーザ)膵臓がんに承認される

2020年12月28日

第Ⅲ相POLO試験結果に基づく承認取得

アストラゼネカとMSDは、リムパーザ錠®(一般名:オラパリブ)について、2020年12月25日付で、「BRCA遺伝子変異陽性の治癒切除不能な膵がんにおけるプラチナ系抗がん剤を含む化学療法後の維持療法」の適応症を厚生労働省より承認を取得したと発表しました。

■gBRCA遺伝子変異を有する治癒切除不能な膵がんに対するリムパーザの承認
この適応症に対する承認は、第Ⅲ相POLO試験の結果、gBRCA遺伝子変異を有する転移性膵がん患者さんにおいて、リムパーザがプラセボに比べて、統計的に有意でかつ臨床的に意義のある無憎悪生存期間(PFS)の延長を示したことに基づいています。リムパーザは、この疾患の治療薬として承認された日本で初めてかつ唯一のPARP阻害剤です。

膵がんは、一般的ながんの中でも生存率が最も低いがん種の1つです。2018年には日本で膵がんによる死亡は約4万人に上り、がんによる死因として4番目のがん種となりました。また日本における膵がんの罹患率は世界で5番目に高く、2018年には43,000人が新たに膵がんと診断されています。転移性膵がん患者さんの約5~7%で生殖細胞系列のBRCA遺伝子変異が認められます。

製品名:   リムパーザ錠 100㎎ リムパーザ錠 150㎎
英語表記:  Lynparza Tablets 100mg 150mg
一般名:   オラパリブ
効能又は効果:BRCA遺伝子変異陽性の治癒切除不能な膵癌における白金系悪性腫瘍剤を含む化学療法後の維持療法
用法及び用量:通常、成人にはオラパリブとして1回300㎎を1日2かい、経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
製造販売元: アストラゼネカ株式会社

■POLO試験について

POLO試験は、維持療法としてのリムパーザ単剤投与群(300mg錠剤、1日2回)とプラセボ投与群を比較した無作為化二重盲検プラセボ対照多施設共同第Ⅲ相試験です。本試験では、白金系抗悪性腫瘍剤を含む一次化学療法で病勢進行が認められなかったgBRCA遺伝子変異陽性膵がん患者さん154人をリムパーザ単剤投与群又はプラセボ投与群に3:2の割合で無作為化し、病勢進行が認められるまでリムパーザまたはプラセボを投与しました。主要評価項目は無憎悪生存期間(PFS)、副次評価項目は全生存期間(OS)、二次進行または死亡までの期間、客観的奏効率、および健康関連の生活の質(QOL)でした。

第Ⅲ相POLO試験の結果より、gBRCA遺伝子変異陽性転移性膵がん患者さんにおいて、PFSの中央値が、プラセボ投与群で3.8カ月であったのに対し、リムパーザ投与群では7.4カ月に延長されたほか、病勢進行または死亡のリスクはリムパーザ群では47%低下しました(HR:0.53、95% CI:0.35~0.82、p=0.004)。

■BRCA遺伝子変異について

BRCA1およびBRCA2は、損傷したDNAの修復を担うタンパクを生成する遺伝子であり、細胞の遺伝的安定性維持に重要な役割を果たします。これら遺伝子のいずれかに変異があるとBRCAタンパクが生成されない、または正常に機能せず、DNA損傷が適切に修復されず細胞が不安定になる可能性があります。その結果、細胞はがん化につながるさらなる遺伝子異常を起こす可能性が高くなり、リムパーザを含むPARP阻害剤への感受性を高めます。

 

資料:プレスリリース
https://www.astrazeneca.co.jp/content/az-jp/media/press-releases1/2020/2020122802.html

References:
1. 国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」(全国がん登録)https://ganjoho.jp/data/reg_stat/statistics/dl/cancer_incidenceNCR(2016-2017).xls
2. Moschetta et al. (2016). BRCA somatic mutations and epigenetic BRCA modifications in serous ovarian cancer. Annals of Oncology, 27(8), pp.1449-1455.
3. Bonadio et al. (2018). Homologous recombination deficiency in ovarian cancer: a review of its epidemiology and management. Clinics, 73(Suppl 1): e450s.
4. Kirby, M. (2011). Characterising the castration-resistant prostate cancer population: a systematic review. International Journal of Clinical Practice, 65(11), pp.1180-1192.
5. Moreira, DM., et al.: Clin Genitourin Cancer. 2017;15(1):60-66.e2.
6. Castro E, et al.: J Clin Oncol 37; 490-503, 2019
7. Abida et al. (2020). Rucaparib in Men With Metastatic Castration-Resistant Prostate Cancer Harboring a BRCA1 or BRCA2 Gene Alteration. Journal of Clinical Oncology, 38.
8. Rawla et al. (2019). Epidemiology of Pancreatic Cancer: Global Trends, Etiology and Risk Factors. World Journal of Oncology, 10(1), pp.10-27.
9. World Cancer Research Fund International. (2018). Pancreatic cancer statistics. Available at: www.wcrf.org/dietandcancer/cancer-trends/pancreatic-cancer-statistics [Accessed December 2020].
10. Golan et al. (2020). Geographic and Ethnic Heterogeneity of Germline BRCA1 or BRCA2 Mutation Prevalence Among Patients With Metastatic Pancreatic Cancer Screened for Entry Into the POLO Trial. Journal of Clinical Oncology 2020; 38(13): 1442-1454.
11. Roy R, et al. (2012). BRCA1 and BRCA2: different roles in a common pathway of genome protection. Nat Rev Cancer. 2011;12(1):68-78. Published 2011 Dec 23. doi:10.1038/nrc3181.
12. Wu J, et al. (2010) The role of BRCA1 in DNA damage response. Protein Cell. 2010;1(2):117-123.
13. Gorodetska I, et al. (2019). BRCA Genes: The Role in Genome Stability, Cancer Stemness and Therapy Resistance. J Cancer. 2019;10(9):2109-2127
14. Moore, K. (2018). Maintenance Olaparib in Patients with Newly Diagnosed Advanced Ovarian Cancer. New England Journal of Medicine, 379(26), pp.2495-2505.

 

 

 

 

topmessagedonation001

Take Action

druglag-petition

Tell us your story

SliderNAD

膵臓がん National Advocacy Day

膵臓がんになった多くの方が、今、真摯に自分の治療に向き合っています。

 生存率を向上させ、治る病気にするためには、 

  あきらめず、これに力を与え、  

希望をつくり、良いアウトカムをもたらすことが必要です

治るがんにしていくために、多くの力が必要です。多くの関係者が生存率向上に立ち向かっています

今、あなたの力が必要です

膵臓がんをあきらめないために

あなたもこのアドボカシー活動に加わってください

previous arrow
next arrow
Slider