全国の膵臓がん専門医

  膵臓が関係の専門家としてこれまで全国のパンキャンジャパンのセミナー・勉強会にて講演をしてくださった先生方を紹介しています。過去に収録された講演がある場合はビデオをご覧になることができます。ぜひ皆様の治療にお役立てください。 ※掲載の所属機関・肩書きはセミナー時のものです。北海道地方|東北地方|関東地方|近畿地方|中部地方|中国四国地方|九州沖縄地方       関東地方           奥坂 拓志(おくさか たくじ)国立がんセンター中央病院 肝胆膵腫瘍内科 パンキャンジャパン医学諮問委員     杏林大学医学部内科学腫瘍科 教授古瀬 純司 パンキャンジャパン医学諮問委員   北里大学東病院消化器内科 助教岩井智久先生 パープルリボンキャラバンin横浜2012   横浜市立大学医学部 消化器・腫瘍外科学 主任教授遠藤 格先生 パープルリボンキャラバンin横浜2012     奈川県立がんセンター 消化器内科 医長上野 誠先生 パープルリボンキャラバンin横浜2012    …

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すい臓がんとは

まずはご自分のがんについて知ることが大切です Know Your Tumor Project by PanCAN HQ                            更新日:2021年4月 ■すい臓がんの種類  すい臓には消化液をつくる腺房、膵液を運ぶ膵管、インスリンなどのホルモンをつくる内分泌腺などがあります。消化液をつくる腺房細胞から発生する「腺房細胞がん」、膵管から起きる「膵腺がん」、内分泌細胞から発生する「膵神経内分泌腫瘍」など、「すい臓のがん」といわれる腫瘍は20種類ちかくあります。いわゆる「すい臓がん」は膵管から発生します。このタイプが一番多く、発見が難しいために、見つかったときには進行していることが多いのが特長です。種類によっては進行がゆるやかなものもあり、長期生存が可能なものもあります。例えば、スティーブジョブズ氏のがんは膵神経内分泌腫瘍(pNET)という、ホルモンを産生する細胞ががんになるもので、早い段階で見つけて切除すれば完治できる可能性があります。 ■すい臓がんの発がんモデル  すい臓がんはいくつかの重要な遺伝子変異が起こる段階を踏みながら発生すると言われています。すい臓がんの多段階発がんモデルです。正常な膵管の上皮細胞は、KRAS、TP53、CDKN2、SMAD4などの遺伝子変異が積み上がり、一連の組織学的に定義された前駆体(パ二ンPanIN)を介して、浸潤がんへと左から右へと進行するといわれています。 KRAS遺伝子の変異は、早い段階に起こり、中間段階ではCDKN2(P16)遺伝子が不活性化し、TP53、SMAD4(DPC4)の不活性化は比較的遅く起こると言われています。がん抑制遺伝子であるSMAD4に変異がない患者は、変異のある患者より予後がよくなるとの報告もあります。(Ref1) ■すい臓がんのゲノム医療・プレシジョンメディシン  すい臓がんには多様な遺伝子変異がみられます。そのうち、48%の遺伝子変異には治療薬が存在することがわかりました。例えば、ARID1A/ARID2にはmTOR阻害剤、BRCA2にはPARP阻害剤などです。米国では、ゲノム解析の報告書に記載されている分子標的薬(FDA承認)、あるいは未承認の適応外薬(オフレ―ベル)を使用した治療、あるいはそれらの医薬品を使った治験に参加する患者が増えてきています。  日本では国立がん研究センターの「NCCオンコパネル」に代表されるようながん遺伝子パネル検査の一般的な利用が2019年6月から始まりましたが、米国のように診断時にパネル検査を受けることが推奨されていないため、米国パンキャン本部が進めているようながん遺伝子パネル検査の報告書に触れる機会がまだありません。厚生労働省では、プレシジョンメディシンを早期に国内で実現するために準備を進めてきましたが、すい臓がんの領域では、ゲノム医療ではなく、標準治療を先行させなければならないため、すい臓がんに承認された4つの分子標的薬を使うことができる患者が非常に厳しく規制されており、ゲノム医療のアクセスラグ問題が発生しています。いままでは、承認されないために新薬が使えないという「ドラッグラグ問題」が患者を苦しめてきましたが、日本では新たに「ゲノム医療のアクセスラグ問題」が発生しています。   ■すい臓がんのゲノム解析と遺伝子変異にマッチした治療薬の選択(PanCAN Know Your Tumor)  パンキャンでは2015年よりすい臓がん患者の検体を集めて遺伝子解析をし、遺伝子変異にマッチした治療を推奨する研究(Know Your Tumor)を進めてきました。1000以上の検体が集まった時点で、遺伝子解析された結果とその後の治療選択肢、さらに予後をまとめたKYT研究の結果を米国臨床腫瘍学会(GI-ASCO2018)にて発表しました。遺伝子変異にマッチした治療を受けた患者群(OS=2.58年)は、受けなかった患者群(OS=1.51年)、または標準治療を受けた患者群(OS=1.32年)と比較して、予後が大幅に改善されていたことがわかりました。遺伝子変異にマッチした治療を受けたゲノム医療群 vs 標準療法群では、HR=0.34と驚異的な成績を上げました。(p-value = 0.0000023, HR =…

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