糖尿病と膵臓がんの危険な関係

糖尿病と膵臓がんの危険な関係 1.なぜ「危険な関係」と言われるのか? 糖尿病と膵臓がんには、主に2つの側面から深い関わりがあります。 ① 糖尿病が「膵臓がんの初期症状」として現れるこれが最も注意すべき点です。膵臓がんが原因で、糖尿病が発症したり急激に悪化したりすることがあります。膵臓にがんができると、インスリンを作る働きが邪魔され、血糖値が上がります。「最近、急に糖尿病と言われた」「安定していた血糖値が急に跳ね上がった」という場合、それは膵臓からのSOSサインかもしれません。 ② 糖尿病が「膵臓がんのリスク」を高める長期間(5年以上)糖尿病を患っている方は、糖尿病でない方に比べて膵臓がんの発症リスクが約2倍高まるとされています。高インスリン血症と言って、インスリンが効きにくい状態(インスリン抵抗性)だと、体は大量のインスリンを出そうとします。この過剰なインスリンが、がん細胞の増殖を助けてしまう可能性が指摘されています。また、高血糖と酸化ストレスがあります。高血糖が続くと細胞が傷つきやすくなり、がん化の引き金になることがあります。 2. 家族もチェック!「注意すべきサイン」 以下の症状がある場合は、単なる糖尿病の悪化と思わず、主治医に相談して膵臓の精密検査(エコー検査やCTなど)を検討してください。 症状          特徴ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ①急激な血糖値の上昇: 食生活を変えていないのに、HbA1cの値が急に悪化した。 ②理由のない体重減少: ダイエットをしていないのに、数ヶ月で数キロ体重が落ちた。 ③腹痛や背中の痛み:  みぞおちのあたりや、背中に鈍い痛みがある。 ④50歳以降の新規発症: 50歳を過ぎてから初めて糖尿病と診断された(特に太っていない場合)。 3. 早期発見のためにできること 膵臓がんは「見つけにくいがん」ですが、糖尿病をきっかけに検査をすることで早期発見につながるケースが増えています。 検査の種類     特徴①腹部エコー:   痛みもなく手軽ですが、膵臓の一部が胃の陰で見えにくいことがあります。②腹部CT / MRI:  膵臓全体を詳しく見ることができ、小さな変化も見つけやすい検査です。③腫瘍マーカー:  血液検査で調べますが、早期では反応が出ないこともあるため補助的です。…

Continue Reading糖尿病と膵臓がんの危険な関係

副作用管理がこれまで以上に重要である理由

Letswin SideEfffect Afreen Shariffbb

治療中の生活

副作用管理がこれまで以上に重要である理由

2025年1月15日

アフリーン・シャリフ医師 著

 

がんとの闘いはかつてないほど革新的になっており、腫瘍をこれまで以上に正確に攻撃する治療法が開発されています。

しかし、進歩には複雑さが伴い、今日の癌治療は癌そのもの以外にも影響を及ぼす可能性があります。免疫療法やその他の標的治療の副作用は、化学療法や放射線療法などの従来の治療法に伴う脱毛、吐き気、神経障害をはるかに超える可能性があります。

頭頂部から足の爪に至るまで、そしてその間のあらゆる部分、すなわち神経系、内分泌系、目、心臓、腎臓、筋肉、関節、皮膚、その他の器官など、身体の多くの部分が影響を受ける可能性があります。 一度損傷を受けると、甲状腺や下垂体などのホルモンを分泌する繊細な器官は、特に元に戻らない場合があり、慢性的な症状につながる可能性があります。

実際、免疫療法を受けている患者の65パーセント以上が臓器特異的な毒性やその他の免疫関連の副作用を経験していると推定されています。これらの副作用の中には、がん治療終了後も長期間持続するものや、数年後に現れるものもあります。

そのため、デューク大学腫瘍内科学プログラムのディレクターであるアフリーン・シャリフ医師(医学博士、MBBS)をはじめとする医師たちは、がん患者のケアに対するより包括的なアプローチを求めているのです。

(more…)

Continue Reading副作用管理がこれまで以上に重要である理由

特集:遺伝性腫瘍と膵臓がん

特集:遺伝性腫瘍と膵臓がん

膵臓がんは日本でがんによる死因の上位を占める難治性がんであり、早期発見が極めて困難なことが予後不良の大きな要因となっています。そのなかでも注目されているのが、「遺伝性腫瘍」としての膵臓がんの存在です。すなわち、家族に膵臓がんの患者が複数いる場合、遺伝的な素因が関係している可能性があるのです。

遺伝性腫瘍とは、親から子へ受け継がれる遺伝子の異常によって、特定のがんが発生しやすくなる状態を指します。一般のがん患者の大半は環境要因や偶発的な遺伝子変異によって発症しますが、遺伝性腫瘍では、生まれつきがんの原因となる遺伝子の変異を持っているため、若年で発症したり、複数のがんを発症することが特徴です。

膵臓がんにおいても約5〜10%が「家族性膵がん(Familial Pancreatic Cancer, FPC)」であるとされており、複数の近親者(親、兄弟姉妹、子どもなど)が膵がんを発症している場合には、家族性膵がんを疑うべきとされています。また、BRCA1、BRCA2、PALB2、ATM、CDKN2Aなど、他のがんと関連する遺伝子変異が膵臓がんのリスク因子として関与していることも近年の研究で明らかになってきました。特にBRCA2変異は、乳がん・卵巣がんの家族歴とともに膵がんにも関与することが知られています。

遺伝性膵がんの診断やリスク評価には、遺伝カウンセリングと遺伝子検査が有用です。特定の遺伝子変異が見つかれば、発症前からの定期的な画像検査(MRIや内視鏡超音波など)によって、早期にがんを見つけることができる可能性が高まります。米国では、家族性膵がん登録制度(NFPTR)が運用され、膵がん家系に対してスクリーニングと研究が進められています。日本でも同様のレジストリ(家族性膵癌登録制度)がスタートし、対象となる家族に対して注意深い観察と予防的介入が試みられています。

治療面でも、遺伝子変異の有無は治療方針に影響を及ぼします。たとえば、BRCA1/2変異がある場合、PARP阻害剤などの分子標的薬が有効であることが報告されており、個別化医療(プレシジョン・メディシン)の観点からも遺伝子情報は重要な指標となります。

遺伝性膵がんの啓発はまだ十分とはいえず、医療従事者だけでなく患者や家族に対しても、情報提供と理解促進が求められます。リスクが高いと考えられる家族に対して、適切なタイミングでの遺伝カウンセリングの案内、スクリーニング体制の整備、そして新たな治療法へのアクセス向上は、今後の課題であるといえます。

(more…)

Continue Reading特集:遺伝性腫瘍と膵臓がん

【ビデオ】がんゲノム医療に関する教育PGM「学ぼう!活かそう!がんゲノム医療」

y

chugai pm video 

がんゲノム医療に関する教育プログラム
「学ぼう!活かそう!がんゲノム医療」

がんゲノム医療に関しては、2019年6月よりがん遺伝子パネル検査が保険収載されたことにより、患者さん一人ひとりのがんの特徴にあわせた最適な治療法の選択ができる可能性が出てきました。

奏功する治療薬が少ないすい臓がんですが、6年前にゲノム医療の時代に突入したアメリカでは、早い段階で『がん遺伝子検査』を受け、他のがんですでに使われている分子標的薬と同じ遺伝子変異が見つかれば、治療法の選択肢が広がることがわかりました。さらに遺伝子変異にマッチした治療を受けることができれば、患者の予後が大きく改善されることがわかり、そのKYT試験結果がGI-ASCOにて発表され、すい臓がんの医療関係者並びに患者のゲノム医療への関心が高まりました。

医療関係者もゲノム医療の指定を受けている一部の施設を除いては、ゲノム医療に詳しいわけではないため、すい臓がん患者さんとご家族がゲノム医療について、きちんと学んでおくことがご自分の治療の選択肢を増やす上では、とても重要です。

(more…)

Continue Reading【ビデオ】がんゲノム医療に関する教育PGM「学ぼう!活かそう!がんゲノム医療」

【パンキャンTV】パープルリボン医療セミナー@静岡がんセンター再放送

 ShizuokaEvent20210328CoverTitle

【パンキャンTV】 パープルリボン医療セミナー@ 静岡がんセンター

日本屈指のハイボリュームセンターの1つである静岡がんセンターによる膵臓がん治療法の最前線は、
大勢の方々にご参加いただきました。ご興味のある方はぜひご視聴ください。

(more…)

Continue Reading【パンキャンTV】パープルリボン医療セミナー@静岡がんセンター再放送

国内ニュース:FoundationOne Liquid CDx(リキッドバイオプシー)を承認申請

Foundation One Liquid CDx 

Source: FoundationOneMedicine web site

国内ニュース:ファウンデーションワンリキッドCDx(FoundationOne Liquid CDx)を承認申請

2020年3月31日、中外製薬株式会社は、すい臓がんを含む固形がんに関連する包括的遺伝子プロファイリング(CGP: comprehensive genomic profiling)を提供する検査として、「FoundationOne Liquid CDx」に関する製造販売承認申請を厚生労働省に行ったと発表しました。

FoundationOne Liquid CDxは、血中に浮遊するがん遺伝子を分析するFDA承認のコンパニオン診断です。このリキッドバイオプシーは、唯一のFDA承認を受けた血液ベースのがん遺伝子パネル検査であり、300を超える遺伝子を同時に解析することができるため、遺伝子検査市場で最も包括的なリキッドバイオプシーとなりました。さらに、このがん遺伝子パネル検査は専門サービスとして、腫瘍変異量(TMB)とマイクロサテライト不安定性(MSI)も解析できるため、すい臓がんのゲノム医療に関する治療の選択肢を絞り込むために活用できます。マイクロサテライト不安定性が高い(MSIーH)患者には、ペンブロリズマブが使用可能で、腫瘍変異量(TMB-H)が高い患者には、チェックポイント阻害剤が使用可能です。

 

(more…)

Continue Reading国内ニュース:FoundationOne Liquid CDx(リキッドバイオプシー)を承認申請

11月10日 NETキャンサーデー(国際神経内分泌腫瘍の日)

      11月10日 NETキャンサーデー(国際神経内分泌腫瘍の日)   神経内分泌腫瘍   神経内分泌腫瘍(NET)とは、びまん性内分泌系の細胞から発生する腫瘍で、しばしば遅く成長する多様な種類の腫瘍を指す包括的な名称です。 NETは、肺または消化器系で最も一般的に見出されます。他の部位の中では、膵臓、卵巣および精巣のような部分でも発現することがあります。   なぜ全世界でNETキャンサーデーを開催するのですか?   政策決定者、医療従事者、および一般市民の間で、常にネットキャンサーデーの啓発を行い、意識を高める必要があるからです。情報は、NET患者の生活の質および予後を改善するために重要です。従って、意識を高めることが私たちの主な活動目標の1つです 多くの場所と多くの国で同時に啓発活動をすることで、 NET患者の声をより多くの人々が聴くことができます。NETの早期発見はがん対策の優先事項です。 NETに焦点を当てた1日が、NET癌患う人々、その介護者および家族に希望と情報をもたらすことができるからです。 私たちは世界中のNET患者のケアと治療へのアクセスを平等にしたいのです。 NETの共同体のすべてのステークホルダーを同じ目標に導くことができる行動が必要だからです 私たちは研究と治療のためにもっと多くの資金を必要とし、NETのがん撲滅に向けたより多くの研究と努力が必要だからです NET患者のために戦い続ける必要があるからです 国内および国際レベルで政策行動をコーディネートする必要があるためです   NETキャンサーデーに誰が参加できますか? NETキャンサーデー: 患者、介護者、家族 患者支援団体、慈善団体 医師およびその他の医療従事者 一般市民 政策立案者 科学者と学者…

Continue Reading11月10日 NETキャンサーデー(国際神経内分泌腫瘍の日)

NETの診断法

  NETの診断法   診断と誤診 (Diagnosis and Misdiagnosis)   NETがんは診断が難しいことが知られています。しばしば非特異的で、あいまいな症状を発症した後、正しい診断がくだされるまで平均で3〜7年かかることがあります。 NETがんが発症初期の段階で正しく診断された場合、しばしば手術で治癒することができます。しかし、現在のところ、大部分のNETがんは、体の他の部位に既に広がっている後期に診断されるため、これらの症例では、がんが治癒することはほとんどありませんが、症状はしばしば何年もの間、うまく管理することはできます。   なぜNETはよく誤診されるのか   身体のどこにあるかによって、NETがんはさまざまな症状を引き起こす可能性があります。これらの症状は、軽度または非特異的であり、しばしばより一般的な病気の症状と似ているために誤診されやすいのが特徴です。 例えば、カルチノイド腫瘍に関連する症状の多くは、過敏性腸症候群(IBS)、クローン病、消化性潰瘍疾患、胃炎、他の消化障害、喘息または肺炎の症状の多くに類似しています。 多くの医師はNETがんに慣れていないため、最初の診断でNETがんを疑うことはあまりありません。   なぜNETは発見が難しいのですか   NETのがんは、いくつかの理由で発見が難しくなっています。・サイズ - NETがんはしばしば小さく、いくつかのNETの種類は、1センチ未満の大きさなためにCTでは検出できません ・場所 - NETがんは、身体のほぼどこにでも発生する可能性があります ・症状 - これらはNETによって非常に異なることがあり、一部の患者は全く症状がありません ・検査 –…

Continue ReadingNETの診断法

NETの治療法

  NETがん治療の選択肢   NETがんの治療は、腫瘍の大きさおよび位置、がんが広がっているかどうか、および患者の健康状態に影響されます。NETは複雑ながんのグループであり、専門家チームが最良の治療計画を決定するためには患者と協力することが理想的です。ここに記載されている治療法のすべてがすべての患者に適しているわけではなく、治療計画は常に個人に合わせて調整する必要があります。 多分野の医療者からなる集学的治療チームは、治療計画を策定する際に、常にいくつかの目標を念頭に置いています。     治療のゴール   腫瘍サイズを縮小させる、または増殖をとめて安定化させ、症状を緩和するために使用される治療法がいくつかあります。 注:ここに紹介されている国際標準治療は、欧州神経内分泌腫瘍学会(ENETS)のガイドラインに基づいて書かれています。しかし、個々の治療法が承認・保険償還されている状況は、国によって異なりますのでご注意ください。また、一部の診断法、治療法については、医療施設によっても状況が異なります。詳しい情報は、主治医、または、がん診療連携拠点病院の相談支援センター、国立がん研究センター情報サービスのホームページ、地域の患者団体などにお問い合わせください。   NET治療のゴールは、手術によって腫瘍をからだから取り除くことです。しかし、原発腫瘍の場所、または腫瘍の広がりによっては、手術による切除ができない場合もあります。 症状を緩和する 腫瘍の増殖を制御する 患者の良好な生活の質を維持する   ------------―------------------------ 編集注: NET治療のためのガイドラインが米国、欧州、日本で公開されています。・米国の場合、NCCNガイドライン  https://www.nccn.org/professionals/physician_gls/pdf/neuroendocrine.pdf ・欧州の場合、ENETSガイドライン https://www.enets.org/1521268587404.d.f.187.pdf・日本の場合、膵・消化管神経内分泌腫瘍診療ガイドラインhttp://jnets.umin.jp/pdf/guideline001s.pdf――――――――------------       外科療法   手術はNETがんを治すことができる唯一の治療法です。しかし、診断の遅れにより、腫瘍が広がり、転移する機会を与えてしまうと、ほとんどのNETがんにおいて、手術しても治癒の可能性が少なくなります。腫瘍が1つの場所に限られている、または隣接している臓器に広がりがみられないような場合、通常は手術が治療の第1選択肢になります。腫瘍を完全に除去することが可能であり、腫瘍が拡がっていない場合、それ以上の治療は必要ない可能性もでてきます。しかし、通常、手術が適応とならないような、隣接している臓器までがん広がっている、あるいは遠隔転移がみられる場合でも、ホルモンの産生が多すぎる腫瘍部分を除去するために手術を受けることは可能です。これはしばしば腫瘍の減量手術(Tumor debulking)と呼ばれます。(注:腫瘍の減量手術(Tumor Debulking Surgery)とは、可能な限り多くの腫瘍(がん細胞)を外科的に除去すること。腫瘍の減量手術は、それから化学療法または放射線療法をすることで、すべての腫瘍細胞を殺す機会を増加させる可能性があります。また、症状を和らげたり、患者の生存率を向上するのに役立つかもしれません) 腫瘍が十二指腸のような臓器を閉塞している場合、閉塞を和らげるためにバイパス手術が役立ちます。腫瘍が肝臓に転移して広がっている場合は、腫瘍のある肝臓の部分を外科的に切除することができます。非常にまれに、肝臓移植が考慮されることもあります。手術は、他の治療法と組み合わせることができるため、患者の治療計画を通じて使用することができる治療の選択肢です。…

Continue ReadingNETの治療法

NETとはなんですか

  神経内分泌腫瘍(NET)とは何ですか?   神経内分泌腫瘍(NET)とは、全身に分布するびまん性神経内分泌系の細胞から発生する、異常な、しばしば増殖が遅い、複数のがんを包括的に表した言葉です。(Diffuse neuroendocrine system:DNES) それらは肺または膵、消化管において最も一般的に発見されますが、他の部位の中で、下垂体、甲状腺、副甲状腺、副腎、胸腺、卵巣、および精巣のような身体の部分に発現することがあります。   神経内分泌細胞とは何ですか?   びまん性内分泌系は、呼吸器系および消化系に見られる神経内分泌細胞で構成されています。 呼吸器系は、気道、気管支および肺を含みます。 消化管系は口から始まり、肛門で終わります。神経内分泌細胞はまた、副腎、膵臓、甲状腺および下垂体のような内分泌腺にも存在します。 これらの細胞は、卵巣および精巣にも見られます。神経内分泌細胞の遺伝子が変化し、細胞分裂が制御不能となり、とめどもなく分裂を繰り返し、組織の塊に成長します。   すべての形態のがんと同様に、NETのがんは細胞が体内で急速に増殖することで発生します。体内の正常な細胞は制御された形で分裂しますが、がんは制御シグナルが間違っているために分裂が止まりません。 これにより異常な細胞の形成を引き起こし、急速に分裂、増殖して腫瘍ができます。 ほとんどのNETは遺伝性ではありませんが、遺伝性腫瘍である多発性内分泌腫瘍1型や、フォンヒッペルリンドウ病などと合併して発生することがあります。 MEN1(Multiple Endocrine Neoplasia type 1)は、原発性副甲状腺機能亢進症、消化管膵神経内分泌腫瘍、下垂体腺腫などを発生する遺伝性腫瘍です。その原因は、MEN1というがん抑制遺伝子の変異と言われています。 MEN2は、甲状腺髄様がん、副腎褐色細胞腫、副甲状腺機能亢進症に合併する遺伝子疾患です。また、神経線維腫症1型またはフォン・ヒッペル・リンダウ病(VHL病)などの家族性内分泌腺がん症候群の一部として存在する場合があります。フォン・ヒッペル・リンダウ病は、VHLというがん抑制遺伝子の変異が原因で発現します。     なぜNETのがんの名前が違うのですか?   この種類のがんは、1800年代半ばに特定の疾患として最初に発見され、正常ながんよりもはるかにゆっくりと増殖していたことから「カルチノイド」というゆるやかに進行する腫瘍を記述する用語が1907年につけられました。 しかし、1950年代になると、最初は増殖が遅いと思われていた腫瘍が実は悪性であり、体の一部から他のがんのように他の部位に転移する可能性があることが明らかになりました。…

Continue ReadingNETとはなんですか