
新年のご挨拶2017
新年あけましておめでとうございます。
昨年は「がん対策基本法」が10年目という節目を迎えたことから改正案に難治がん・希少がんの対策を盛り込んでいただくよう平成27年から働きかけてまいりました。しかし、平成28年6月時点では、定義が定かでないなどの理由から参議院法制局は否定的な見解で、超党派の議員からは難治がん・希少がん患者の強い要望は受け止めなければならないなどの意見が相次いではいたものの、その時点の改正案には残念ながらはいりませんでした。その後、難治性がんの患者会を含む多数の方の活動のお蔭で、難治性がん・希少がん研究促進の条項が復活し、めでたく昨年12月9日に「改正がん対策基本法」が無事成立しました。米国難治性がん研究法(2013年)から3年、世界で2番目に難治性がん研究促進を明示した法の成立です。これは日本の難治性がん患者にとっては大変重要なマイルストーンとなりました。

新年のご挨拶2017
新年あけましておめでとうございます。
昨年は「がん対策基本法」が10年目という節目を迎えたことから改正案に難治がん・希少がんの対策を盛り込んでいただくよう平成27年から働きかけてまいりました。しかし、平成28年6月時点では、定義が定かでないなどの理由から参議院法制局は否定的な見解で、超党派の議員からは難治がん・希少がん患者の強い要望は受け止めなければならないなどの意見が相次いではいたものの、その時点の改正案には残念ながらはいりませんでした。その後、難治性がんの患者会を含む多数の方の活動のお蔭で、難治性がん・希少がん研究促進の条項が復活し、めでたく昨年12月9日に「改正がん対策基本法」が無事成立しました。米国難治性がん研究法(2013年)から3年、世界で2番目に難治性がん研究促進を明示した法の成立です。これは日本の難治性がん患者にとっては大変重要なマイルストーンとなりました。
米国ではオバマ大統領によって「難治性がん研究法」が制定され、さらに「プレシジョンメディシンイニシアティブ(PMI)」がスタートしました。その結果、 2017年から米国ではいよいよ膵臓がんの領域においてもゲノム医療がスタートします。膵臓がん患者のがん細胞の遺伝子を解析し、遺伝子変異にあわせて治療法を選択する治験が12施設でいま始まろうとしています。これはがん医療のパラダイムシフトを意味します。パンキャン本部では2年前からその準備として、バイオバンクを整備し、膵臓がん患者さんの検体からゲノム解析のデータを集積してきました。その結果、患者の多様な遺伝子変異の情報をもとにして治療法を選択するという全体のスキームが決まりました。パンキャンジャパンでは10年前の設立以来、ドラッグラグ問題の解決にむけた活動をすすめてまいりましたが、この次なる10年がスタートするこの年にゲノム医療がスタートすることに隔世の感を禁じえません。
膵臓がんのゲノム医療を日本で再現するためには、肺がん、大腸がんなどの消化器がんで行われている国立がん研究センターのSCRUMプロジェクトのようなスキームにあわせて、膵臓がんのゲノム医療を実現にむけて進めなければなりません。関連するさまざまな課題も解決する必要があります。「改正がん対策基本法」に難治性がんの研究促進が明記されたこと、米国政府バイデン副大統領のイニシアティブによるがん克服を目指した「キャンサームーンショットプロジェクト」に日本政府が参加表明したこと、塩崎厚生労働大臣がゲノム医療をすすめると決意表明したことなど、すべてが追い風になる可能性を秘めています。そして米国パンキャン本部の主導により膵臓がんのゲノム医療が進むことで、日米協力体制の構築が可能となり、貴重な治験情報の入手も可能となり、日本の膵がん患者さんにゲノム医療をいち早く届ける可能性がでてきました。また、家族性膵がんのご家族など、ハイリスクな方にも朗報があります。ハイリスクの方を対象とした、ステージ0・1で見つける可能性のある血液検査の登場です。いま世界中で臨床試験が進んでいます。一時も早く実用化にむけた準備をすすめ、国内で家族性膵がん登録制度に登録された方に安心していただきたいと思います。
このような明るいニュースを膵臓がん患者さんやご家族に届けられるのも多くの皆様からのご支援・ご協力があればこそ。皆様のご厚情に深く感謝をいたします
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
2017年元旦
特定非営利活動法人パンキャンジャパン
理事長 眞島喜幸