海外ニュース:AACR 新しい血液検査バイオマーカーパネルは、膵癌の早期診断を可能にする

2014年5月19日

5月18日から21日の間、米国ニューオーリンズ市にて開催されたAACR第2回膵がんスペシャル会議において、膵癌の早期発見につながる新しいバイオマーカーパネルが田口歩氏により発表された。

既知の膵がんバイオマーカーCA19-9と3つの新しいバイオマーカーを組み合わせた4つのバイオマーカーからなるパネルは、健常者、慢性膵炎患者、膵嚢胞のある人から膵がんのある人を90%の確率で識別できると報告された。

4つの血液バイオマーカーを一緒に使うと、健常者のサンプルでは92パーセント、 慢性膵炎のサンプルでは85パーセント、および膵嚢胞のサンプルの92%の確率で膵癌の陽性患者を同定した。また、このパネルは、膵臓がんの陰性患者を健常者のサンプルでは 94パーセント、 慢性膵炎患者では90パーセント、膵嚢胞の患者からのサンプルでは91パーセントで陰性結果を検出した。

「我々のバイオマーカーパネルは、CA 19-9単独と比較して、健康な人、慢性膵炎の患者、膵嚢胞のある人から膵癌のある人を識別する能力に優れている」と田口歩氏(MD, PhD テキサス大学MDアンダーソンがんセンター助教)は述べた。 「この結果は、我々のパネルが実質的に非常に侵襲的なスクリーニング検査を受けなければならない患者を減らす可能性があることを意味する」 “

田口氏によれば、「膵臓がん患者の約10%しか予後の改善が期待できる状態、まだがんが局在化された段階でみつかっていない。また、膵がん検出のために利用される現在の画像診断技術は、スクリーニングプログラムには適切ではなく、また、血液検査の CA19-9バイオマーカーは、広く健診目的で使用されるには、十分に信頼できるものではない」と田口氏は付け加えた。

田口氏らは、 膵臓がん98例、健常者 50例、および慢性膵炎29例の血液サンプルを用いて、 CA19-9と20の他の潜在的なバイオマーカーの血中濃度を分析した。この最初の分析を通して、彼らはさらなる研究のための潜在的なバイオマーカーの最良の組み合わせを決定することができた。

4つのバイオマーカーのパネルは、2つの独立したコホートの血液サンプルを使用して検証された。一つは、早期膵臓がんの42人の患者、 50人の健常者、および50人の慢性膵炎患者、他のコホートは初期段階の膵臓がん患者22人と14人の良性膵嚢胞保有者であった。

これらの分析では、 CA19-9単独では膵臓がん患者を健常者のなかからは78パーセント、慢性膵炎患者からは 78パーセント、膵嚢胞の患者からは76パーセントの確立で検出した。4バイオマーカーパネルでは、健常者のグループでは94ぱセント、慢性膵炎患者のグループでは90パーセント、膵嚢胞の患者の91パーセントから正しく膵臓癌を識別できた。

「我々は、さらに早期膵臓癌の診断前に採取したより大きな数のサンプルを使用して私たちのパネルを検証する必要がある」と田口氏は言った。 「しかし、我々は臨床で応用できるパネルを開発することができると期待している。」

この研究は、米国立癌研究所(NCI)の早期発見ネットワークとラストガーテン財団からの資金によって支えられている。

参照元:New Blood-based Biomarker Panel May Enable Pancreatic Cancer Diagnosis at an Early StageAACR Press Release

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