臨床試験:進行膵がん対象Gem+PeptideVaccineCV療法

■進行膵がん対象ゲムシタビン+ペプチドワクチン併用療法(ファーズ2) がんペプチドワクチンは、人工合成したペプチドを抗原として利用し、膵臓がんに対する免疫力を強化する作用がある。がん化に関連する遺伝子がつくるたんぱく質、あるいはがん細胞がつくるたんぱく質などの断片(ペプチド)がベースとなり、ワクチンが人工合成される。人工合成できるペプチドが使えるのは、「HLA-A2型」と「HLA-A24型」に限られる。「HLA-A2型」または「HLA-A24型」が陽性で(全体の8割)、さらにペプチド特異的反応性の末梢血リンパ球または抗体を認める患者に対して、併用療法が試みられた。1コースとは、毎週ゲムシタビン投与後に最大4種類のペプチドワクチンを大腿部に皮下投与する3投1休を2クール行うことである。 世界初の試みとして4年前に はじめられた膵がんペプチドワクチン+ゲムシタビンの併用療法のフェーズ2結果が7月16日~18日、大阪国際会議場において開催された第64回日本 消化器外科学会において発表された。関西医科大学の柳本泰明氏は、19人の患者を対象として実施された膵がんペプチドワクチンとゲムシタビン併用療法の フェーズ2の結果は、1年生存率(SR)が42%、全生存期間中間値(Median OS)が9.5か月、奏功率(RR)、37%と、ゲムシタビン単剤と比較して良好な成績であったと報告した。詳しくは下記サイトを参照ください。 ●日本消化器外科学会 ●柳本泰明

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海外ニュース:アルコールと膵がんリスクのメタ分析

■アルコール摂取量と膵臓がんリスク:14のコホート研究のメタ分析     背景: 膵臓がんについてはいくつかの危険因子が示唆されている。アルコールと発がん作用の関係についての理論もでている。しかし、疫学調査の結果から、アルコールの消費量と膵臓がんリスクに関して一貫性のある結論はまだ報告されていない。 方 法:14のプロスペクティブ・コホート研究から集められた一次データをメタ分析した。研究サンプル、862,664 人のなかで、2,187人の膵がん罹患者が 確認された。Cox比例ハザードモデルを使用して、相対リスク(RR)と95%の信頼限界が算出され、さらに変量効果モデルを使用してメタ分析された。 結 果: 膵がんのリスクとアルコール消費量について、弱陽性の相関が認められた(統合多変量相対リスク1.22;  95% CI, 1.03-1.45 , 研究間不均一度p=0.80)統計的な有意差は女性グループにみられたが、男女差で有意な差はなかった(p=0.19)。 分析を膵腺がん患者のグループに限定した場合、アルコール消費量と発がんの間にさらに強い相関がみられた。ワイン、ビール、蒸留酒のアルコールに関しては、一日5グラム以下の摂取量では統計的に有意なリスクとの相関性は認められなかった。 過体重、肥満グループと比較して、普通体重のグループにおいて、アルコール消費量と膵がんリスクの間に強い陽性の相関が認められた(p=0.01) 結果:今回の調査結果では、一日30グラム以上のアルコールを消費すると膵がんのリスクが22%と軽度増加するということが判明した。 (Cancer Epidemiol Biomarkers Prev 2009;18(3):765-76).

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医療ニュース:お酒と膵臓がん

■お酒と膵臓がん     Alcohol intake and pancreatic cancer risk: a pooled analysis of fourteen cohort studies. アルコールの発がんリスクについては、消化器系のがんで相関性が認められてきましたが、膵臓がんに関しては、疫学的な調査結果で一貫性のある結果が得られてきませんでした。今回、米国で疫学調査約86万人分のデータを解析した結果、「1 日2杯以上のお酒を飲む人が膵臓がんにかかるリスクは、飲まない人よりも22%増加する」ことが認められました。また、飲酒量が増えると発がんリスクも増加するとハーバード大学公衆衛生院のStephanie Smith-Warner氏のグループが発表しました。 米国心臓協会(AHA)のガイドラインでは、男性は1日2杯以下、女性は1杯以下が適量となっています。お酒1杯は、ビールなら360ml (缶ビール2本)、ワインは120ml、80度の蒸留酒であれば45mlと定義されています。しかし、2杯は適度な飲酒量とはいいがたいとジョージタウン大学病院のJeanine M. Genkinger氏は警告しています。結論から言うと、過度な飲酒は決して安全ではないということです。 何が安全な量かはその人のリスク・プロフィールによるため、毎日1杯までは安全とも言えないとジョンズホプキンス大学のElizabeth A. Platz,氏は説明します。

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医療ニュース:患者さん中心の疼痛医療のために

■患者さん中心の疼痛医療のために     7月11日~12日の期間、東京高輪において、ヤンセンファーマ主催の「CNS and Clinical Oncology Forum 2009」が開催された。両親をがんで亡くした経験をもつ、日本テレビ報道局社会部の町亜聖氏の司会による特別セッション「患者さん中心の疼痛医療のために」では、パネリストの愛知医科大学乳腺内分泌外科の福富隆志教授が、「がん患者の3割しか医療麻薬を処方されていない。患者の多くは、痛みの原因ががんかどうかがわからなかったため、主治医に痛みを伝えていなかった」という調査結果を報告した。日本における医療用麻薬の使用量は欧米諸国に比べて非常に少なく、我慢強い国民性のためだと誤解されている。しかし、痛みを我慢してしまうと、より多くの薬の投与が必要となるため、QOLの低下が懸念されている。

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ASCO: 進行膵がん対象 IPI-926+ゲムシタビン併用療法(前臨床試験)

ASCO2009:Looking into the Crystal Ball: Up and Coming Agents for Treating Upper Gastrointestinal Cancers ■膵臓がんは乏血性(Hypovascular) 「過去の臨床試験が物語るように、膵臓がんは多くの抗がん剤に反応しないため、もっとも生存率の低いがんである。膵がんは血管に乏しいhypovascularな組織として知られていたが、Johns HopkinsのChristine Donahue氏等の研究によって、膵がんを取り巻く豊富な繊維性間質には、外部組織の僅か10%の血管しか存在しないことが判明した。そのことから抗がん剤が膵がんに十分に到達していない可能性が示唆された」とCambridge Research Institute 腫瘍モデリンググループリーダーのDavid Tuveson氏は語った。

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海外ニュース: 進行膵がん対象IGF1R阻害剤OSI-906+エルロチニブ併用療法(Phase1)

■進行膵がん対象IGF1R阻害剤OSI-906+エルロチニブ(Phase1)     米OSI Pharmaceuticals社が開発を進めている低分子のIGF1R阻害剤のなかで「OSI-906」は、IGF1Rとインスリン受容体(IR)を高度に阻害し、エルロチニブの効果を高め、腫瘍の細胞死を促進する可能性が示唆されている。   現在、進行性膵癌患者を対象としたOSI- 906とエルロチニブを併用投与する臨床試験がJohns Hopkins Sidney Kimmel Comprehensive Cancer Center、Univeristy of Colorado Health Science Centerなどで行われており、患者登録中である。 参考資料: ClinicalTrials.gov(http://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT00739453)

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海外ニュース: 進行膵癌対象低分子ヘッジホッグ阻害剤GDC-0449+エルロチニブ(Phase1)

■進行膵がん対象低分子ヘッジホッグ阻害剤「GDC-0449」+エルロチニブ併用療法の臨床試験フェーズ1が開始される 2009年4月6日、米国立がん研究所(NCI) とMayo Clinicは、進行性膵がんを対象とした低分子ヘッジホッグ阻害剤「GDC-0449」+エルロチニブ併用療法に関するフェーズ1臨床試験を開始したと発表。現在、Mayo Clinicsにおいて患者登録中。 参考資料: ClinicalTrials.gov(http://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT00878163)

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ASCO: 進行膵がん対象AMG655+ゲムシタビン (Phase1b)

■ASCO:「転移性膵がん対象AMG655 +ジェムシタビン併用療法に関する安全性と有効性を評価するフェーズ1b臨床試験」     AMG655 は完全ヒト型モノクローナル抗体作動薬で、細胞死受容体をターゲットとして膵臓がん細胞をアポトーシスに誘導する効果が期待されている。Hedy Kindler氏は、進行膵癌を対象としたAMG655 とゲムシタビン併用療法のフェーズ1b臨床試験の結果について説明した。フェーズ1の結果、j重篤な有害事象もなく、また6か月生存率76%、無憎悪生存期間(PFS)5.3か月、全生存期間中央値(OS)11か月.腫瘍制御率69%と良好であったことからフェーズ2が開始されたと発表した。 参考資料: J Clin Oncol 27:15s, 2009 (suppl; abstr 4501) Abstract 4501 http://www.asco.org/ASCOv2/Meetings/Abstracts?&vmview=abst_detail_view&confID=65&abstractID=32425

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ASCO2009 膵臓がん演題リスト

 ■米国臨床腫瘍学会2009(ASCO 2009 Abstract List)  第45回米国臨床腫瘍学会(ASCO2009)は、5月29日から6月2日までの5日間にわたり開催された。膵臓がんに関連して74の演題が発表された。(Keyword: Panc)  ・術前術後療法については、7つの演題発表があり、フェーズ3は(5-FU/FA)対Gemの発表があった。 ・局所進行がんについては、12の演題が発表され、フェーズ3は、TNFerade+CRTの中間発表があった。 ・進行膵がんに関しては多数の発表があったが、そのなかでもフェーズ3については、  ①Gem対Gem+Cisplatin、  ②Gem+Erlotinib→Capecitabin対Capecitabin+Erlotinib→Gem(中間発表)  ③CONKO004 Gem+Enoxaparin の中間発表などがあった。 ・腫瘍マーカーの発表では、膵上皮内がん(CIS)より以前の段階、膵がん前駆病変PanIN1から発見できるマーカーの開発、ステージ4患者の進行度評価、また、治療効果の予測に関するマーカーの開発など、ケア改善につながると期待される発表がみられた。  Normal 0 0 2 false false false EN-US JA X-NONE MicrosoftInternetExplorer4 /* Style Definitions */ table.MsoNormalTable {mso-style-name:標準の表; mso-tstyle-rowband-size:0; mso-tstyle-colband-size:0; mso-style-noshow:yes; mso-style-priority:99; mso-style-qformat:yes; mso-style-parent:""; mso-padding-alt:0mm 5.4pt…

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ASCO,2009 米国臨床腫瘍学会、オーランド

 ■2009米国臨床腫瘍学会総会,オーランド2009 ASCO,  Orange County Convention Center, Orlando  第45回米国臨床腫瘍学会(ASCO2009)は、フロリダ州オーランド市のオレンジ・カウンティ・コンベンション・センターにおいて5月29日から6月2日までの5日間にわたり開催された。今年のテーマは、「がん治療の個別化(Personalizing Cancer Care)」であった。Richard Schilsky ASCO会長はオープニングの基調講演のなかで、「がん患者は、一人一人が生物学的・臨床的に異なり、また、社会的・経済的にも異なるなかで、すべての患者をひとつの方法でマネジメントすることは適切ではない」と訴えた。その背景として、がんの生物学的、遺伝学的な特性の研究が進み、新しい診断ツールにより、患者を薬物代謝など予後に関連する特性で容易に分類できるようになったことが指摘された。  

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