(祝)抗PD-1抗体薬ペムブロリズマブが膵臓がんに承認される
2018年12月21日(金曜日)
ペムブロリズマブは、膵臓がん患者のなかでもマイクロサテライト不安定性(MSI)が高い人が対象となっている薬剤です。そのために、投与できるかを判断するために、MSI-Hを調べるコンパニオン診断を受ける必要があります。
■マイクロサテライト不安定性(MSI)について
MSI-Highは、DNAを修復する機能が低下していることを示すバイオマーカーです。細胞は、DNA複製時に自然に起こる複製ミスを修復する機能をもっていますが、この修復機能の低下によって、DNAの繰り返し配列(マイクロサテライト)が複製ミスを表し、正常な細胞と異なる状態になっていることをマイクロサテライト不安定性(MSI)と呼びます。この不安定性が高頻度に起きている現象を高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)と呼びます。
MSI-Highを有する固形がんは、膵臓がんや大腸がん、胃がんといった消化器がん、子宮内膜がんや卵巣がん、乳がん、前立腺がん、膀胱がん、甲状腺がんがあります。大腸がんの約6%、子宮内膜がんの約17%にMSI-High固形がんがみられたとの報告があります。*2
JCOの論文では、1センターで膵臓癌の手術を受けた109症例の検体を調べたところ、24症例(22%)がMSI-Hであったとの報告がありました。膵臓癌におけるMSIは、まだよく理解されていないため、MSIが大腸がん場合のように免疫療法に対する反応を予測するかどうかを決定するためにはさらなる調査が必要であると結んでいます。*3
*2: Le DT et al. Science 2017; 357: 409-413
*3: JM Eatrides et al. Journal of Clinical Oncology 2017-05-11;e15753
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