海外ニュース:FDAは、NTRK融合遺伝子を伴う固形腫瘍に対するラロトレクチニブを早期承認

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FDAは、神経栄養受容体チロシンキナーゼ(NTRK)融合遺伝子を伴う固形腫瘍に対するラロトレクチニブを早期承認

2018年11月26日

米国食品医薬品局(FDA)は、神経栄養受容体チロシンキナーゼ(NTRK)融合遺伝子を有する成人および小児の固形癌患者に対して、ラロトレクチニブ(larotrectinib)(商品名ビトラクビ VITRAKVI、Loxo Oncology Inc.およびBayer)を早期承認しました。それはNTRK融合遺伝子に耐性のある遺伝子変異を獲得してない、転移性であるか、または外科的切除が重度の合併症をもたらす可能性があり、そして満足のいく他の治療法がないか、または治療後に癌が進行している患者を対象としています。

これは、癌のある部位にとらわれない組織横断型のFDA承認として、ペンブロリズマブに続いて2番目となります。

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海外ニュース:FDAは、特定の癌ではなく、臓器横断的に癌の主要なドライバー遺伝子を標的とする治療薬を承認

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FDAは、特定の種類の癌ではなく、臓器横断的に癌の主要なドライバー遺伝子を標的とする治療薬を承認

FDA approves an oncology drug that targets a key genetic driver of cancer, rather than a specific type of tumor

新薬ビトラクブ(Vitrakvi)は癌を促進する特異的受容体キナーゼを標的としている

2018年11月26日

米国食品医薬品局(FDA)は本日、癌が特定の遺伝的特徴(バイオマーカー)を有する成人および小児患者の治療法であるビトラクブ(Vitrakvi??)(一般名ラロトレチニブ)の早期承認を認めました。FDAが、腫瘍が発生した体内の部位ではなく、臓器横断的にさまざまな種類の腫瘍にまたがる共通のバイオマーカーに基づく癌治療を承認したのは今回が2回目です。この承認は、「組織にとらわれない」がん治療薬の開発における新しいパラダイムを示しています。これは、FDAが今年初めに発表したガイダンス文書で開発した方針に従います。

ラロトレチニブ(Vitrakvi)は、既知の後天的耐性変異のない神経栄養受容体チロシンキナーゼ(NTRK)融合遺伝子を有する患者を対象としています。転移性であるか、または外科的切除が重度の合併症をもたらし、成人および小児患者の治療に適応される他の治療が満足のいくものではなく、または治療後に進行した場合に適応されます。

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海外ニュース:分子プロファイリングを基にして臓器横断的に承認された2つ目の膵臓がん治療薬

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分子プロファイリングを基にして臓器横断的に承認された2つ目の膵臓がん治療薬

Allison Rosenzweig, PhD, Science Officer, Pancreatic Cancer Action Network:PanCAN
Lynn Matrisian PhD、MBA、Chief Science Officer, Pancreatic Cancer Action Network: PanCAN)

2018年11月26日

ラロトレチニブ(Larotrectinib)(商品名Vitrakvi????[ビトラクビ])は、特定の遺伝子特性を有する固形癌の患者におけるその有効性に基づいて本日、米国食品医薬品局(FDA)により承認された。ラロトレチニブはトロポミオシンキナーゼ受容体の阻害剤である。

FDAは、臓器横断的に身体内のあらゆる局所進行性または転移性のNTRK融合遺伝子を有する固形癌の治療用として、ラロトレチニブを迅速承認しました(オーファンドラッグ指定)。バイエル社とLoxo Oncology,Inc社によって開発されたこのラロトレチニブ(Latoretinib)は、その腫瘍がNTRK融合遺伝子を持っている大人と子供の治療薬として臨床試験でテストされた。 ラロトレチニブは75%の患者で腫瘍を縮小し、その効果は73%で少なくとも6ヵ月の無増悪生存期間をクリアし、39%が1年以上の無増悪生存期間を示した。

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(祝)抗PD-1抗体薬ペムブロリズマブが膵臓がんに承認される

(祝)抗PD-1抗体薬ペムブロリズマブが膵臓がんに承認される

2018年12月21日(金曜日)

ペムブロリズマブは、膵臓がん患者のなかでもマイクロサテライト不安定性(MSI)が高い人が対象となっている薬剤です。そのために、投与できるかを判断するために、MSI-Hを調べるコンパニオン診断を受ける必要があります。

■マイクロサテライト不安定性(MSI)について
MSI-Highは、DNAを修復する機能が低下していることを示すバイオマーカーです。細胞は、DNA複製時に自然に起こる複製ミスを修復する機能をもっていますが、この修復機能の低下によって、DNAの繰り返し配列(マイクロサテライト)が複製ミスを表し、正常な細胞と異なる状態になっていることをマイクロサテライト不安定性(MSI)と呼びます。この不安定性が高頻度に起きている現象を高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)と呼びます。  

MSI-Highを有する固形がんは、膵臓がんや大腸がん、胃がんといった消化器がん、子宮内膜がんや卵巣がん、乳がん、前立腺がん、膀胱がん、甲状腺がんがあります。大腸がんの約6%、子宮内膜がんの約17%にMSI-High固形がんがみられたとの報告があります。*2

JCOの論文では、1センターで膵臓癌の手術を受けた109症例の検体を調べたところ、24症例(22%)がMSI-Hであったとの報告がありました。膵臓癌におけるMSIは、まだよく理解されていないため、MSIが大腸がん場合のように免疫療法に対する反応を予測するかどうかを決定するためにはさらなる調査が必要であると結んでいます。*3

*2: Le DT et al. Science 2017; 357: 409-413
*3: JM Eatrides et al. Journal of Clinical Oncology 2017-05-11;e15753

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ASCO:膵臓がんにおけるマイクロサテライト不安定性

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pembrolizmab molecular profile small

ASCO:膵臓がんにおけるマイクロサテライト不安定性(MSI-H)

Microsatellite instability in pancreatic cancer.

著者:Jennifer Marie Eatrides, Domenico Coppola, Sameer Al Diffalha, Richard D. Kim, Gregory M. Springett, Amit Mahipal Show LessMoffitt Cancer Center, Tampa, FL; H. Lee Moffit Cancer Center, Tampa, FL; H. Lee Moffitt Cancer Center & Research Institute, Tampa, FL

背景:マイクロサテライト不安定性(MSI)は、欠陥のあるミスマッチ修復タンパク質機能に関連する癌の特徴であり、大腸癌(CRC)でよく特徴付けられています。 大腸癌では、高レベルのMSIがより良い全体的な予後と免疫療法の有益性の増加を予測することがわかっている。膵臓癌は、(他の癌に比較して)利用可能な全身治療の選択肢がほとんどなく、化学療法および放射線に対して非常に耐性がある。免疫に基づく治療法は多くの癌において大きな成功を収めてきたが、それらは膵臓癌においてほとんど臨床的利益を示さなかった。膵臓癌におけるMSIの有病率を評価した研究はほとんどなく、MSIが高い(MSI-H)患者とMSIが安定した(MSI-S)患者とを特徴付ける研究論文はない。MSIは免疫療法に反応する患者のサブセットを予測する可能性があるため、膵臓癌におけるMSIの発生率および臨床的影響を調査することを目的とした。

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ASCO:膵臓がん患者のためのプレシジョン医療「あなたの腫瘍を知ろう(Know Your Tumor)」プログラムの予備結果

ASCO:膵臓がん患者のためのプレシジョン医療「あなたの腫瘍を知ろう(Know Your Tumor)」プログラムの予備結果 Abstract No:4126 著者:Emanuel Petricoin, R Joseph Bender, David Charles Halverson, Lola Rahib, Andrew Eugene Hendifar, Sameh Mikhail, 背景:膵がん患者のケアにおけるプレシジョン医療(PM)の実施をより一般化するために、治療判断支援ツール/報告書を作成するターンキーPMオペレーティングシステムを使用した「あなたの腫瘍を知ろう(Know Your Tumor: KYT)」プログラムが開始された。 方法:44の州をカバーする287のアカデミックなハイボリュームセンターと地域の医療施設から640人の患者の腫瘍サンプルが得られた。我々のシステムは、IRB承認のレジストリプロトコルで、生検からマルチオミック分子プロファイリング、治療歴の統合、その後のコンピュータ解析を通した患者の個別化された治療オプションを決定する支援ツールを提供する。縦断的結果は、治療の決定および患者の経験と共に、すべての患者のものが集められる。 結果:腫瘍サンプルは、患者の91%において次世代シーケンシングに適切であった。また、96%において免疫組織化学染色に適切であった。 KRAS突然変異は、膵管腺癌の92%において同定された。腫瘍ボードは、すべての患者の検査結果をレビューし、患者の50%(高度にアクショナブルな遺伝子変異は27%)にアクショナブルな遺伝子変異を見出した。また、アクショナブルなプロテオーム変異(化学的マーカーを除く)は5%の患者に見出された。よく観察されたアクショナブルな変異は、DNA修復遺伝子(BRCA1 / 2またはATM変異が8.4%)、細胞周期遺伝子(CCND1 / 2/3またはCDK4…

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海外ニュース:Semaphorin 4Dによる抗体遮断は、腫瘍への免疫反応を促進し、他の免疫調整療法への反応を向上する

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Semaphorin 4Dによる抗体遮断は、腫瘍への免疫反応を促進し、他の免疫調整療法への反応を向上する

Elizabeth E. Evans, Alan S. Jonason Jr, Holm Bussler, Sebold Torno, Janaki Veeraraghavan, et al
DOI: 10.1158/2326-6066.CIR-14-0171 Published June 2015

セマフォリンは、もともと、免疫、内皮および腫瘍細胞に細胞骨格変化を誘導し、TMEにおけるそれらの移動(8-10)を誘導する軸索誘導因子(7)として定義される可溶性および膜貫通タンパク質のファミリーからなる。例えば、Sema3aおよびNeuropilin-1の関連は、低酸素領域における腫瘍関連マクロファージ(TAM)の動きを制御することが報告されている(11)。ここでは、セマフォリン4D(SEMA4D、CD100)による白血球浸潤および腫瘍増殖の調節のための新規な役割を記載する。

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ASCO:膵臓がんの治療選択肢を広げる発表

ASCO2018: 膵臓癌に関する研究発表

2018年度米国臨床腫瘍学会(ASCO)年次総会では、世界中から集まった32,000人以上の腫瘍専門家によって、がん治療と患者ケアに関する最新の研究が発表されました。今年のテーマは、「ディスカバリーの提供:プレシジョンメディシンの範囲拡大」です。プレシジョンメディシンは、がん治療に多くの進歩をもたらしましたが、この成長分野ではまだ多くのことを学ぶ必要があります。さらに、ASCOのBruce E. Johnson会長(FASCO、MD)は、プレシジョンメディシンが約束する恩恵は、「これらの治療法がすべての患者に提供できてこそ価値がある」と述べています。今年のASCO総会におけるがん研究の大部分はプレシジョンメディシンに焦点を当てていますが、同時にすべての患者による、これらの治療へのアクセスを増やすための継続的な努力も行われています。

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海外ニュース:すい臓がんの外科切除を可能にするための放射線療法と化学療法の臨床試験

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海外ニュース:すい臓がんの外科切除を可能にするための放射線療法と化学療法の臨床試験

 

2018年3月15日

 

標的放射線化学療法は、膵臓癌を縮小することで、患者を手術療法の候補者にすることはできるか?

臨床試験では、放射線照射の強化と化学療法の併用により、外科的に切除可能な膵腫瘍(Conversion Surgery)の数を増加することができるかどうかが検討されています。手術の対象とならないグループの参加者は、引き続きモニターされます。

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海外ニュース:リキッドバイオプシー(体液生検)と機械学習を用いた新血液検査法で膵がんなど8種類のがんを患部を含めて検出識別

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海外ニュース:リキッドバイオプシー(血液生検)と機械学習を用いた新血液検査法で膵がんなど8種類のがんを患部を含めて検出識別

2018年3月8日
http://biomarket.jp/bioquicknews/article716.html

ジョンズホピキンスがんセンターのチームが、CancerSEEK(キャンサーシーク)と呼ばれる、1回の血液検査で8種の一般的ながん種を検出し、がんの部位も判定できる検査法を開発した。このCancerSEEKと呼ばれる検査法はユニークな非観血性の多検体検査法であり、8種のがんタンパク質のレベルを同時に測定し、血中循環DNAのがん遺伝子変異を検出することができる。この検査法は、アメリカでがん死の60%以上を占めるもっとも一般的ながん8種を検出することを目的としている。この8種のうち、5種はこれまでスクリーニング検査法がなかったものである。(詳細は以下をご参照ください)

 

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