寄付のお願い:すい臓がんの生存率倍増とゲノム医療の早期実現

Lynn at ASCO2018

すい臓がん撲滅基金:膵がん治療の変革

すい臓がんのゲノム医療を日本で実現するためにご支援ください。
あなたの助けを借りることで、私たちはすい臓がんの治療の改革を推進し、より多くの命を救うことができます。アメリカではすでにゲノム医療がスタートし、大勢の膵臓がん患者が恩恵を受けていますが、日本ではこれからゲノム検査、そして、ゲノム医療がスタートしようとしています。

■寄付をお願いします

膵臓がん5年生存率は9%で、10年生存率はさらに悪く、100人に1人以上が10年以上にわたって膵臓がんと闘うことができません。効果的な治療に関する研究と研究への助成金が非常に欠けています。

日本では2018年には推定4万人が膵臓がんに罹患し、3万人以上が死亡します。4番目に死亡者が多いがんです。理由は、このがんは往々にして早い段階では症状がないため、早期診断や治療が非常に困難だからです。早期に発見されないため、手術療法という選択肢がない患者が50%以上になります。また転移がみられる場合、満足に抗がん剤が受けられない患者もいます。そのような状況を打破するために、私たちは、早期発見の血液検査の研究開発を支援しています。また、転移にある患者にはゲノム検査に基づいたゲノム医療が不可欠ですが、難治性がん筆頭の膵臓がん患者には、診断時にゲノム検査が受けるよう米国のNCCN膵腺がん診療ガイドラインは推奨しています。しかし、日本ではそのような形で受けられない可能性が指摘されています。また、ゲノム検査をもとにしたコンパニオン診断により治療選択肢となる医薬品(適応外薬)の使用も日本では限定される可能性が指摘されています。このように膵臓がん患者が必要なゲノム医療を受けるためには、様々な課題がまだ残っています。

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新年のご挨拶2019 (平成31年)

 new year ornamentation

2019年新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。
皆様、新春をお健やかにお迎えのことと、謹んでお慶び申し上げます。
旧年中はパンキャンジャパンの活動をはじめ、様々なご支援を賜り、大変お世話になりました。心より感謝申し上げます。

昨年、アメリカ国立がん研究所(NCI)により、がん全体の5年生存率は75%と発表されました。
膵臓がんの5年生存率は僅か9%と他のがんに大きく引き離されましたが、患者の希望につながる新しい大きなうねり(Precision Medicine)がいま日本を訪れようとしてます。

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AACR:癌について読み解く

CancerTODAY 2018Winter FrontPage

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

AACR:癌について読み解く

「Getting a Read on Cancer (癌について読み解く)」  WINTER2018号/Vol.08
https://www.cancertodaymag.org/Pages/Winter2018-2019/Getting-a-Read-on-Cancer-Genomic-Testing-Disparities.aspx

(日本語訳)
がん患者は、がん細胞の分子特性に基づいて治療を受けることが増えています。しかし、患者さんによって、遺伝子検査や分子標的療法へのアクセスが異なる場合があります。

ステファン・エストラダ氏は、2014年にヘアスタイリストとしてのキャリアを始めようとしていた28歳のとき、IV期の大腸がんと診断されました。同時に大腸がん患者の3から5パーセントにみられ、がんの罹患リスクを高めるリンチ症候群という遺伝性の疾患があることもわかりました。しかし彼の主治医はそれが彼の治療方針には影響を及ぼさないと言いました。デンバー市在住のエストラダ氏は、化学療法とナノナイフ(Nano Knife)での治療を受けました。ナノナイフとは、がん細胞を電流で殺す治療法です。しかし彼のがんは増え続けました。

(編集注:膵がん治療にナノナイフがFDAのEAPを獲得 ~現在治験中~https://bit.ly/2rYxu6m)

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AACR: 標的化学療法

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 CANCER TODAY 2018 FALL Targeted Chemotherapy

 AACRの雑誌 CancerTODAYの記事ー「標的化学療法」より

「Targeted Chemotherapy(標的化学療法)」  FALL2018号/Vol.07

Sue Rochman著

2018年9月25日

ほとんどの癌患者は化学療法を含む治療計画を立ててもらいます。患者が受ける化学療法の薬の多くは、何十年もの間一般的に使われてきた細胞障害性抗がん剤です。これらの治療法は、しばしば人々の生命を延ばすことができるので、提供され続けていますが、それらの抗がん剤をより効果的に使用する方法がある可能性があります。カリフォルニア大学サンフランシスコ校のHelen Diller Family総合がんセンターの計算および分子生物学者、Sourav Bandyopadhyay氏は、がん細胞内の生物学的ネットワークががん治療が腫瘍の反応に与える影響を研究しています。

Bandyopadhyay氏のチームは、2018年4月17日のCell Reportsに、患者の腫瘍の遺伝学を分析することが化学療法に対するよりターゲットを絞ったアプローチにつながる可能性を示唆する研究を発表しました。 Cancer Todayは、Bandyopadhyay氏の研究と、なぜ従来の細胞障害性抗がん剤を使用する伝統的な治療法を再考することが重要なのかについて話しました。

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海外ニュース:FDAは、NTRK融合遺伝子を伴う固形腫瘍に対するラロトレクチニブを早期承認

FDA logo2

FDAは、神経栄養受容体チロシンキナーゼ(NTRK)融合遺伝子を伴う固形腫瘍に対するラロトレクチニブを早期承認

2018年11月26日

米国食品医薬品局(FDA)は、神経栄養受容体チロシンキナーゼ(NTRK)融合遺伝子を有する成人および小児の固形癌患者に対して、ラロトレクチニブ(larotrectinib)(商品名ビトラクビ VITRAKVI、Loxo Oncology Inc.およびBayer)を早期承認しました。それはNTRK融合遺伝子に耐性のある遺伝子変異を獲得してない、転移性であるか、または外科的切除が重度の合併症をもたらす可能性があり、そして満足のいく他の治療法がないか、または治療後に癌が進行している患者を対象としています。

これは、癌のある部位にとらわれない組織横断型のFDA承認として、ペンブロリズマブに続いて2番目となります。

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海外ニュース:FDAは、特定の癌ではなく、臓器横断的に癌の主要なドライバー遺伝子を標的とする治療薬を承認

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FDAは、特定の種類の癌ではなく、臓器横断的に癌の主要なドライバー遺伝子を標的とする治療薬を承認

FDA approves an oncology drug that targets a key genetic driver of cancer, rather than a specific type of tumor

新薬ビトラクブ(Vitrakvi)は癌を促進する特異的受容体キナーゼを標的としている

2018年11月26日

米国食品医薬品局(FDA)は本日、癌が特定の遺伝的特徴(バイオマーカー)を有する成人および小児患者の治療法であるビトラクブ(Vitrakvi??)(一般名ラロトレチニブ)の早期承認を認めました。FDAが、腫瘍が発生した体内の部位ではなく、臓器横断的にさまざまな種類の腫瘍にまたがる共通のバイオマーカーに基づく癌治療を承認したのは今回が2回目です。この承認は、「組織にとらわれない」がん治療薬の開発における新しいパラダイムを示しています。これは、FDAが今年初めに発表したガイダンス文書で開発した方針に従います。

ラロトレチニブ(Vitrakvi)は、既知の後天的耐性変異のない神経栄養受容体チロシンキナーゼ(NTRK)融合遺伝子を有する患者を対象としています。転移性であるか、または外科的切除が重度の合併症をもたらし、成人および小児患者の治療に適応される他の治療が満足のいくものではなく、または治療後に進行した場合に適応されます。

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海外ニュース:分子プロファイリングを基にして臓器横断的に承認された2つ目の膵臓がん治療薬

pancan vitrakvi

分子プロファイリングを基にして臓器横断的に承認された2つ目の膵臓がん治療薬

Allison Rosenzweig, PhD, Science Officer, Pancreatic Cancer Action Network:PanCAN
Lynn Matrisian PhD、MBA、Chief Science Officer, Pancreatic Cancer Action Network: PanCAN)

2018年11月26日

ラロトレチニブ(Larotrectinib)(商品名Vitrakvi????[ビトラクビ])は、特定の遺伝子特性を有する固形癌の患者におけるその有効性に基づいて本日、米国食品医薬品局(FDA)により承認された。ラロトレチニブはトロポミオシンキナーゼ受容体の阻害剤である。

FDAは、臓器横断的に身体内のあらゆる局所進行性または転移性のNTRK融合遺伝子を有する固形癌の治療用として、ラロトレチニブを迅速承認しました(オーファンドラッグ指定)。バイエル社とLoxo Oncology,Inc社によって開発されたこのラロトレチニブ(Latoretinib)は、その腫瘍がNTRK融合遺伝子を持っている大人と子供の治療薬として臨床試験でテストされた。 ラロトレチニブは75%の患者で腫瘍を縮小し、その効果は73%で少なくとも6ヵ月の無増悪生存期間をクリアし、39%が1年以上の無増悪生存期間を示した。

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(祝)抗PD-1抗体薬ペムブロリズマブが膵臓がんに承認される

(祝)抗PD-1抗体薬ペムブロリズマブが膵臓がんに承認される

2018年12月21日(金曜日)

ペムブロリズマブは、膵臓がん患者のなかでもマイクロサテライト不安定性(MSI)が高い人が対象となっている薬剤です。そのために、投与できるかを判断するために、MSI-Hを調べるコンパニオン診断を受ける必要があります。

■マイクロサテライト不安定性(MSI)について
MSI-Highは、DNAを修復する機能が低下していることを示すバイオマーカーです。細胞は、DNA複製時に自然に起こる複製ミスを修復する機能をもっていますが、この修復機能の低下によって、DNAの繰り返し配列(マイクロサテライト)が複製ミスを表し、正常な細胞と異なる状態になっていることをマイクロサテライト不安定性(MSI)と呼びます。この不安定性が高頻度に起きている現象を高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)と呼びます。  

MSI-Highを有する固形がんは、膵臓がんや大腸がん、胃がんといった消化器がん、子宮内膜がんや卵巣がん、乳がん、前立腺がん、膀胱がん、甲状腺がんがあります。大腸がんの約6%、子宮内膜がんの約17%にMSI-High固形がんがみられたとの報告があります。*2

JCOの論文では、1センターで膵臓癌の手術を受けた109症例の検体を調べたところ、24症例(22%)がMSI-Hであったとの報告がありました。膵臓癌におけるMSIは、まだよく理解されていないため、MSIが大腸がん場合のように免疫療法に対する反応を予測するかどうかを決定するためにはさらなる調査が必要であると結んでいます。*3

*2: Le DT et al. Science 2017; 357: 409-413
*3: JM Eatrides et al. Journal of Clinical Oncology 2017-05-11;e15753

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ASCO:膵臓がんにおけるマイクロサテライト不安定性

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pembrolizmab molecular profile small

ASCO:膵臓がんにおけるマイクロサテライト不安定性(MSI-H)

Microsatellite instability in pancreatic cancer.

著者:Jennifer Marie Eatrides, Domenico Coppola, Sameer Al Diffalha, Richard D. Kim, Gregory M. Springett, Amit Mahipal Show LessMoffitt Cancer Center, Tampa, FL; H. Lee Moffit Cancer Center, Tampa, FL; H. Lee Moffitt Cancer Center & Research Institute, Tampa, FL

背景:マイクロサテライト不安定性(MSI)は、欠陥のあるミスマッチ修復タンパク質機能に関連する癌の特徴であり、大腸癌(CRC)でよく特徴付けられています。 大腸癌では、高レベルのMSIがより良い全体的な予後と免疫療法の有益性の増加を予測することがわかっている。膵臓癌は、(他の癌に比較して)利用可能な全身治療の選択肢がほとんどなく、化学療法および放射線に対して非常に耐性がある。免疫に基づく治療法は多くの癌において大きな成功を収めてきたが、それらは膵臓癌においてほとんど臨床的利益を示さなかった。膵臓癌におけるMSIの有病率を評価した研究はほとんどなく、MSIが高い(MSI-H)患者とMSIが安定した(MSI-S)患者とを特徴付ける研究論文はない。MSIは免疫療法に反応する患者のサブセットを予測する可能性があるため、膵臓癌におけるMSIの発生率および臨床的影響を調査することを目的とした。

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2018年12月22日「膵臓がん勉強会クリスマス・スペシャル」

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『ゲノム医療元年について紐解く「膵臓がん勉強会クリスマス・スペシャル」のご案内』

クリスマスの恒例となった「膵臓がん勉強会クリスマス・スペシャル」。今年は12月22日(土)に開催いたします。来年は膵臓がんのゲノム医療元年となります。膵臓がん患者には、免疫療法であるオプチーボのようなチェックポイント阻害剤は使えませんと言われてきましたが、いまや膵臓がん患者を対象として多くの免疫療法を使った臨床試験が行われるようになりました。ゲノム医療がスタートすると膵臓がん患者としてどのようなベネフィットが期待できるのでしょうか。

膵臓がんの治療法は、研究者、医療者の努力により、画期的に進歩してきています。医療現場において適切な診断と治療を目的として、病気の診断・治療・予後予測など診療の根拠や手順についての最新の情報を示した指針が「診療ガイドライン」ですが「2019年度版」についての方向性の解説をはじめ、「膵癌に対する免疫チェックポイント阻害薬の効能、限界と今後の期待」等について、今後の激変する治療法への考え方等について解説いただきます。毎年、新薬の説明を中心に開催されてきたクリスマススペシャルは、翌年に向けての治療法学習の決定版です。パンキャンでは1年の最後に多くの情報を得ていただけますよう、会場にてお待ちしております。(今年は会場により、定員が限られていますので、お早めにお申込みください。)

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