ソマトスタチン受容体シンチグラフィ(SRS)の臨床研究(募集中)

ソマトスタチン受容体シンチグラフィ(SRS)の臨床研究 Somatostatin Receptor Scintigraphy/Octreotide Scan SRSは神経内分泌腫瘍(NET)の全身分布の把握に必須な検査です。特にガストリ ノーマの局在診断などではSRSを使わないときわめて困難と言われています。SRS は、日本ではまだ未承認の診断方法ですが、現在,京都大学医学部放射線診断科 で早期承認に向けて臨床研究として実施されており、いま登録中です。NET の存在する箇所を特定することが必要な方は、ぜひ一度連絡してみてください。   試験名:ガリウム68標識オクトレオタイドによる腫瘍の画像診断。自家合成により合成さ れた68Ga-DOTA-TOCを患者に投与し、30-60分後にPET/CTを撮像して、集積状況を 画像化する。   責任者 中本裕士京都大学病院    放射線診断科    京都市左京区聖護院川原町54    電話 075-751-3538   対象:神経内分泌腫瘍を含むソマトスタチン受容体イメージングが有効と思われる腫瘍 性病変が疑われ、存在診断、病期診断、治療効果判定、再発診断などを目的とし て68Ga-DOTA-TOC-PET/CT検査が依頼された患者。   除外基準:1.コミュニケーションに著しい障害がある者 2.全身状態が極めて不良な者 3.被験者または被験者に代わる保護者が同意を与えることが困難な者 関連資料:NET の診断と治療(2)ガストリノーマhttp://www.cancertherapy.jp/net/2012_08/02_02.html…

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リサーチャーストーリー:宮林弘至

  リサーチャーストーリー 2012年11月3日宮林弘至 膵発癌モデルマウスを用いたゲムシタビンとEGFR阻害剤エルロチニブ併用療法の効果とメカニズムの検討 東京大学消化器内科 宮林弘至 はじめに 膵癌に対する化学療法で、最近では分子標的薬を組み合わせた治療が検討されており、これまでの数々の検討の中で、ゲムシタビンとEGFR阻害剤のエルロチニブの併用がゲムシタビン単独と比較して、分子標的薬では唯一、統計学的有意に生存期間を延長した。その生存延長期間はわずかであったが、他がすべて失敗に終わった中で唯一有意に生存期間を延長したことには意義があるといえる。しかし、膵癌におけるエルロチニブの効果の予測因子はいまだに解明されていない。大腸癌ではKRAS変異を有する患者ではEGFR阻害剤が無効であることが示されているが、膵癌では9割以上の患者がKRAS変異を有する。また非小細胞肺癌ではEGFRの活性化変異を有する患者でEGFR阻害剤が有効であることが示されたが、膵癌ではEGFRの活性化変異はまれである。本邦でもエルロチニブがようやく膵癌に保険適応となり、エルロチニブがゲムシタビンとの併用でなぜ膵癌に効果を示すのか、そのメカニズムを解明することは今後の膵癌治療にとって重要と考えられる。  マウスモデルを用いたエルロチニブ併用療法の効果・メカニズムの検討 近年、膵癌で臨床的にみられる遺伝子異常やシグナルの異常をマウスの膵臓に導入することで、ヒト膵癌類似の病変を呈するモデルが進歩してきた。我々は膵癌で90%以上に認められるKRAS遺伝子変異と50%以上で遺伝子変異・欠失が認められるSMAD4の上流のTGF-β2型受容体のノックアウトを膵臓特異的に導入したマウスモデル:Kras+Tgfbr2KOマウスを報告してきた。このマウスは全例で急速に膵癌を形成し、腹部膨隆、体重減少、腹水貯留、黄疸などのヒト膵癌類似の症状を呈し、その組織型は、豊富な間質を伴い線維化が著明な分化型腺癌でありヒト膵癌に近いモデルといえる。    このモデルマウスにゲムシタビン単独、ゲムシタビン+エルロチニブを投与し生存期間を比較すると、平均生存日数は無治療群45日、ゲムシタビン単剤60日に対し、ゲムシタビン+エルロチニブ併用74日と生存期間が大きく延長し、本モデルは化学療法感受性もヒト膵癌に類似していると考えられた。薬剤投与後に膵組織を回収し、免疫染色や、ウェスタンブロットを用いてゲムシタビンとエルロチニブが受容体や細胞内のシグナルへ与える影響を検討すると、ゲムシタビン単独群ではEGFRとその下流のシグナルのERKが活性化し、エルロチニブ併用投与群でその活性化が抑制されることがわかった。ゲムシタビンによるEGFR-ERK経路の活性化のメカニズムを検討するため、受容体型チロシンキナーゼのリン酸化アレイでEGFR以外の受容体型チロシンキナーゼへの影響を調べると、EGFR発現亢進のあるゲムシタビン投与群でErbB2の活性化を認め、エルロチニブ併用でそれが抑制されることがわかった。Erbb2はEGFRとヘテロダイマーを形成して活性化するが、ゲムシタビン投与がEGFRとErbB2のヘテロダイマー形成を亢進させ、エルロチニブがそれを抑制することが示された。さらにゲムシタビン投与がEGFRリガンドの分泌・発現を亢進させることも示された。以上よりエルロチニブの併用効果のメカニズムの一つとして、ゲムシタビン投与でEGFRリガンド分泌亢進・EGFR/Erbb2ヘテロダイマー形成促進を介してEGFR/Erbb2-ERK経路が活性化されるが、エルロチニブを併用投与することで、その活性化が抑制されることが考えられた。 おわりに  膵癌における治療は未だに発展途上であり、Kras+Tgfbr2KOモデルのようにヒト膵癌に類似したモデルを用いた検討は、治療薬の効果やメカニズムを解明するのに有用である。そして効果の予測因子、より効果のある治療薬の組み合わせ、より効果の得られる患者集団の特定など臨床的に重要な事項にも新たな知見を与えてくれる可能性があり、実臨床と連動させていくことが有用と考えられる。

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治験情報:新薬(GBS-01)臨床試験登録が開始

【臨床試験】
国立がん研究センターが2013年3月より新薬(GBS-01)の医師主導治験の患
者登録を開始しました。
実施は国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)、同 中央病院(東京都中央区)、がん研究会有明病院(江東区)の3カ所になります。

 

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【海外ニュース】AACR サパシタビンとセリチクリブは、ゲムシタビンをしのぐのか?

海外ニュース2013-04-09   サパシタビン(sapacitabine)とセリシクリブ(seliciclib)がBRCA遺伝子に変異を持つ治療不能膵臓がん患者に有用の可能性 4月6日から米ワシントンDCで開催されたAmerican Association for Cancer Research(AACR2013)において、米Cyclacel Pharmaceuticals社が開発した、サパシタビン(sapacitabine)とセリシクリブ(seliciclib)の連続投与が、BRCA遺伝子変異を有する患者に有用の可能性が示唆された。 プレスリリースされたアブストラクト(abstract LB-202) によれば、BRCA遺伝子機能欠如の固形癌患者を主に登録したフェーズ1試験において、、サパシタビンとセリチクリブが逐次投与され、抗腫瘍効果が認められた。患者は7日間sapacitabineを1日2回投与され、その後3日間seliciclibを1日2回投与された。 フェーズ1試験では、1年以上の病勢安定(SD)が認められた患者もいたとDana-Farber Cancer Instituteの早期医薬品開発センター(EDDC)所長のGeoffrey Shapiro氏が説明した。その結果、BRCA遺伝子変異はこの併用療法の恩恵を受けやすい患者を識別するためのバイオカーカーとなる可能性もでてきたとShapiro氏は述べた。 BRCA遺伝子変異のある16人の患者がフェーズ1試験に参加。乳がんが8人、卵巣がんが7人、膵がんが1人。うち4名は腫瘍が30%以上縮小し、部分奏功(PR)だった。PRの最長は19.5か月で、発表時はPR状態が継続中。他の2人のBRCA遺伝子異常を有する乳がんと卵巣がんの患者は、PRがそれぞれ21週目と64週目であった。残りの22名のうち、6名がSDを12週以上経験した。 フェーズ2の推奨用量は、sapacitabine 50mg、seliciclib 800mgであった。   ソース:日経メディカルオンライン 癌Expertニュース4月11日

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海外ニュース:NET患者対象第II相CAPTEM臨床試験結果の発表

  2014-01-016 ロバート・L・ファイン氏は、サンフランシスコ、カリフォルニア州で開催されたASCO GIにおいて、神経内分泌腫瘍の様々なタイプの患者を対象とした「テモゾロミド+カペシタビン(CAPTEM)」併用療法の第II相臨床試験結果を発表した。膵神経内分泌腫瘍、消化管神経内分泌腫瘍/カルチノイド(様々な原発巣) 、および神経内分泌腫瘍の他のタイプのある28人の患者が参加した臨床試験であった。無増悪生存期間中央値(PFS)は、ほぼ2年に達したなか、患者の11%で完全奏功(CR)、32 %で部分奏功(PR)、54 %で安定(SD)がみられたとファイン氏が報告した。 この試験はまだ進行中であり、この段階ではサンプルサイズは小さかったものの、データはキャプテム(CAPTEM)が将来的に神経内分泌腫瘍患者のための有望な治療戦略になり得ることを示唆した。 この臨床試験結果が有望なことから、膵神経内分泌腫瘍の患者を対象とした、大規模な無作為化第II相臨床試験が実施されている。この試験では、コントロールアームがテモゾロミドで試験薬が±カペシタビンとなっている。また、対象は、ガストリノーマ、グルカゴノーマ、インスリノーマ、膵頭細胞がん、膵臓ポリペプチド腫瘍、再発膵島細胞癌、ソマトスタチン産生腫瘍とされている。(参照:Clinicaltrials.gov) 

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国内ニュース:術後化学療法 JASPAC試験について

【術後化学療法 JASPAC試験について】静岡がんセンター上坂克彦先生(静岡がんセンター 副院長 兼 肝・胆・膵外科部長)のコメントをご紹介します。    「今回の私たちの研究結果は、当初の私たちの予想を大きく上回る、たいへんすばらしいものでした。従来、膵がんの手術の後には、再発率を下げるためにゲムシタビンによる補助化学療法(抗がん剤治療)を行ってきました。  手術の後にゲムシタビンを使うと、使わない場合に比べて、明らかに再発率が下がり、結果として生存率が向上するからです。しかし、今回の研究結果は、ゲムシタビンのかわりにTS-1を用いると、ゲムシタビンよりも再発のリスクを減少させ、死亡のリスクを44%減少させること、結果として生存率が一層向上することを明らかにしました。  難治がんの代表である膵がんに対する手術後の死亡のリスクをこれだけ飛躍的に減少させた研究は近年にはなく、画期的な進歩と言えます。また、TS-1は飲み薬であり、有害事象(副作用)の頻度もゲムシタビンと遜色なく、使いやすい薬と言えます。  今回の研究結果に基づいて、日本の膵癌診療ガイドラインが書き換わることを期待しています。またこの結果が、膵がんに苦しむ患者さんやご家族にとって、大きな福音となれば幸いです。最後に、今回の研究に参加してくださった患者さん、そのご家族、そして私たちの研究グループ(JASPAC)の参加施設のスタッフの皆様に感謝申し上げます。」   膵がん患者のS-1(抗がん剤)術後補助化学療法の臨床試験で生存率が大幅上昇 静岡県立静岡がんセンター公益財団法人静岡県産業振興財団 ファルマバレーセンター

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ボランティア募集 (2021年4月)

WE NEED YOUR HELP!

いまや全がんの5年生存率は70%になると言われています。しかし、すい臓がんは僅か9%。

すい臓がんで亡くなる人がいない世界をつくるためには、皆さんの力が必要です。やらなければならないことは山積しています。

一日でも早く、米国FDAに承認された、より奏功する薬を日本の患者に届けるためには、日本の承認システムを改善する必要があります。特に精密医療(Precision Medicine)と言われるゲノム医療は、がん遺伝子パネル検査が受けられないとドライバー変異がわからず、それに関連した治療の選択肢がわかりません。しかし、現在の体制下では、5年生存率がわずか9%と言われるの標準療法が終わってからでないとがん遺伝子パネル検査が受けられません。

米国ですすめられているゲノム医療では、まず、診断時にパネル検査を受けて、治療の選択肢を調べます。もし分子標的薬などの医薬品が使える遺伝子変異がなければ標準治療を使いますが、遺伝子変異にマッチした治療薬があれば、迅速にそれを使って治療を受けることができます。日本もそのようなシステムにしなければ、患者は救われません。日本に多くて外国に少ない膵臓がんの研究を日本の研究者にしていただくためのがん研究予算増額を訴えたのが昨年のナショナルアドボカシーデー活動でした。日本発の膵臓がんの新薬が開発されると一番助かるのは日本の患者さんです。お薬がなくなり、後は死ぬことを待つだけだった時代から、がん細胞の特徴にあわせた治療薬が選択できるゲノム医療の時代に入るためにも、診断時にがん遺伝子パネル検査が受けられることが大切です。それを実現するためには、要望書の署名を集め、国会議員と面談して、膵臓がん患者さんが承認された新薬にアクセスできなくて困っていることを説明し、年間3万4000人以上が亡くなっている現状を訴え、ドラッグラグ、アクセスラグ解消を訴えていきます。それがナショナルアドボカシーデー活動です。ぜひ、ご参加ください。

 

私たちの活動にご賛同いただける方、NAD活動の参加できる方を、いま募集しています。>ボランティア申込

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